マー君 日米連勝34で止まった 雷雨で崩れたリズム

[ 2014年5月22日 05:30 ]

<カブス・ヤンキース>3回1死二塁、ボニファシオ(右)の時、暴投でピンチを広げた田中は渋い表情

インターリーグ ヤンキース1―6カブス

(5月20日 シカゴ)
 マー君が負けた――。ヤンキースの田中将大投手(25)は20日(日本時間21日)のカブス戦に先発し、6回を8安打で今季ワーストの4失点(自責3)。メジャー9試合目の登板で初黒星(6勝)を喫した。試合中にリグリー・フィールドを襲った強烈な雷雨によってリズムを崩し、持ち前の粘りも発揮できなかった。日米通じてのレギュラーシーズンの連勝は34でストップ。仙台から始まった「不敗伝説」はシカゴで終わりを告げた。

 気温と湿気で、試合後の球場は蒸し風呂のような暑さ。クラブハウス前の狭い一室で会見に臨んだ田中の語り口は、至って落ち着いていた。

 「雨が降っていない時に比べればもちろん違うが、対応して投げなければ。そういったところで思うような投球ができなかったのが、自分の未熟なところだと思う」

 開場100年を迎えたリグリー・フィールド。外野フェンスにはツタが生い茂り、歴代オーナーの「野球は太陽の下でやるもの」という信念から、大半をデーゲームで行う。この球場の伝統と切っても切り離せない自然の力が、田中の最大の敵となった。

 2回までは上々の滑り出しだったが、3回、突然、強い雨が田中を襲った。自他ともに認める雨男に、苦手とする雷や稲光まで容赦なく降り注ぐ。「いろいろありますけど、どうこう言っても言い訳になる。言いたくない」。多くを語らなかったが、粘土質のマウンドはぬかるみ、フォームを微妙に狂わせた。

 宝刀スプリットもいつもの落差はなかった。「もともと落ちていないですよ」と雨の影響を否定したが、この回はスプリットを10球投じ空振りは1球だけ。ボニファシオに浴びた先制適時打は、抜けて真ん中に入り、本塁のかなり手前でバウンドする球もあった。3回、リゾの打席中にはマウンドの整備を要求した。

 「全て(試合を)通して打者の打ちやすい高さ、コースに球が集まってしまった」。2点目を失った4回は、定評あるフィールディングでセーフティースクイズを2者連続で阻み、5回は3者連続三振。しかし、味方が1点返した直後の6回に2点を失った。いつもの粘りも見られなかった。

 ラリー・ロスチャイルド投手コーチは「スプリットがよくなかったし、カウント球が甘かった」と指摘。初の2度目の対戦となったカブス打線は打者27人中18人が第1ストライクを打ってきた。前回4月16日は同じ27人中14人。積極打法が田中が立ち直ることを阻んだ。7回に代打を送られ、6回は今季最短、88球も最少投球数だった。

 昨年の巨人との日本シリーズ第6戦で黒星を喫しているものの、レギュラーシーズンでは12年8月19日西武戦(西武ドーム)以来639日、44試合(先発43試合)ぶりの敗戦投手。「悔しい」以外に生まれた感情を問われると「ないです。悔しいです」と言い、メジャー初黒星という現実を真正面から受け止めた。

 「きょう負けて、次の試合というのが僕の中で本当に凄く大事だと思っている。しっかりと準備して、次の登板を迎えたい」。メジャーの舞台で初めて味わった悔しさ。負けず嫌いの右腕の、独特の挑むような目つきに、鋭さが増して見えた。

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