バレ 則本粉砕弾!ブラックジョークも出た「ソーサバットだよ」

[ 2014年3月16日 05:57 ]

<楽・ヤ>初回2死、バレンティンは則本から本塁打を放つ

オープン戦 ヤクルト6―12楽天

(3月15日 静岡)
 残り2打席は三振でも、新人王を打ち砕く豪快な一発に、ヤクルト・バレンティンはすこぶる上機嫌だった。「則本?向こうは新人王かもしれないが、僕はセ・リーグのMVPだよ」。初回2死。「いい球を投げていたが、打ち損じなかっただけ」と真ん中外寄りの速球を振り抜くと、打球はあっという間に左中間席の中段へと消えた。

 この一発は、昨年リニューアルした静岡・草薙球場で、プロ選手による「改修後第1号」だった。こけら落としの一戦となった昨年6月29日のヤクルト―巨人戦にも出場していたが、この時は3打数1安打でノーアーチ。試合中に回収されたホームランボールにバレンティンがサインを入れ、球場に飾られることになった。「スバラシイ、ラッキーガイ。誇りに思う」。同球場前には、1934年の日米野球で対戦した沢村栄治とベーブ・ルースの銅像が立っているが、昨季そのルースの記録に並ぶ60本塁打を放ったバレンティンが新たなメモリアルを刻んだ。

 第3打席では1ボールの後、球審からバットを交換するように求められた。真相は先端が欠けていたためだが「飛びすぎるから交換させられた。(コルク入りの)サミー・ソーサバットだよ」とブラックジョークで説明。藤田の右翼前方の打球をスライディングキャッチした4回の好守については「ゴールデングラブ獲るから、ライトで」と豪快に笑い飛ばした。

 オープン戦トップタイの3号にも「シーズンに取っておきたいね」とニヤリ。キャンプ前の夫人とのトラブルや一塁コンバート断念はもはや過去の話。4年連続の本塁打王へ、バレンティンのバットは早くも全開だ。

 ▽ソーサのコルクバット事件 03年6月3日のカブス―デビルレイズ(現レイズ)戦で、カ軍ソーサが使用を禁止されている反発力の強いコルクバットを使ったとして退場を命じられた。初回の打席でバットが折れて発覚。試合後に「打撃練習用のバットを間違って使った。打撃練習でファンを喜ばせたかった」と涙ながらに弁明したが、7試合の出場停止処分を科された。

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