マー君、22日にも移籍先決断!リミット25日じゃ遅い

[ 2014年1月22日 05:30 ]

自主トレ中に大笑いする田中

 新ポスティング・システムで大リーグ移籍を目指す楽天・田中将大投手(25)が、早ければ22日にも移籍先を決断する。新制度では合意後に諸手続きが必要なことから、日本時間25日午前7時(米東部時間24日午後5時)の交渉期限を前に、新天地の選定作業が秒読み段階に入ったもようだ。資金面で最も有利とされたカブスは、FOXスポーツ(電子版)が劣勢と報道。ヤンキース、ドジャース、ダイヤモンドバックスの3球団が有力とみられる。

 「Xデー」は、間近に迫っている。米スポーツサイト「SBネーション」はこの日、「ザ・ファイナル48(残り48時間)?」との見出しで田中の移籍先についての記事を掲載。新ポスティング・システムならではの手続き上の問題に加え、従来の制度との戦略上の違いにより、48時間以内に結論が出る、と他のメディアも報じた。

 まずは手続き上の問題。旧制度では基本合意の後、出来高や付帯条項など細部を詰める調整を行い、合意から正式サインに至った。だがこれに加えて、新制度は第9条で「メジャー契約の場合、BOC(米野球コミッショナー事務局)およびMLB選手会は、交渉期限に先立って、契約条項を確認しなければならない」と明記している。つまり、あるチームと合意後、交渉期限内にその契約内容をBOCとMLB選手会に報告し、承認してもらう時間が必要となる。そのため、06年の松坂(西武)、12年のダルビッシュ(日本ハム)のように交渉期限ギリギリまで交渉することはできない、というわけだ。

 交渉の戦略上の問題については、旧制度なら1球団との交渉だったため、締め切り直前に双方が歩み寄ることが、ある程度は予想できた。しかし大リーグ関係者は「今回は複数球団と交渉可能な半面、万が一、互いに譲らず期限ギリギリで交渉を打ち切られた場合、移籍先を失うリスクが生まれる」と説明する。そのため、交渉期限の数日前に決断するとみられる。

 注目の移籍先は、これまで有力球団の一つとして報じられてきたカブスについて、FOXスポーツが「田中を欲しい根拠が多いが、彼を獲得できる根拠はかなり少ない」と報道。前日には6~8年契約で、年俸2500万ドル(約26億2500万円)を用意しているとの報道もあったが、FOXスポーツは、他球団を圧倒するほどの巨額投資をする方針ではない、と指摘。戦力的に優勝を狙える可能性が低いこともマイナス要素に挙げた。

 有力な最終候補として残るのが、ヤンキース、ドジャース、ダイヤモンドバックスだ。現状で条件面ではいずれも5~6年契約で総額1億ドル(約105億円)程度と、大きな差はないもよう。ヤ軍はメジャー随一の伝統と歴史、ド軍は世界一を狙える戦力と日本人が適応しやすい住環境でリード。ダ軍は3月22日にオーストラリア・シドニーで行われる2014年メジャー開幕戦の先発を交渉材料とするほど、破格のエース待遇を用意している。田中の激しい争奪戦は間もなく決着する。

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