摂津、新球習得に意欲「いままでのスタイルでは限界」

[ 2014年1月22日 05:30 ]

マウンドから投球する摂津

 昨年15勝をマークしたソフトバンク・摂津正投手(31)が21日、長崎県営野球場で5日から行っている自主トレを公開した。今年初めて打撃投手を務め、62球を投げるなど仕上がりはすこぶる順調。オフには年間を通じて活躍できるような肉体づくりに着手する一方で新球カットボール、シュートの習得にも熱心だ。今季の目標には、年間勝利での自己最多(17勝)更新と200イニング投球回達成を掲げた。

 しっかりと先を見据えていた。長崎での自主トレ。過去5年、プロで積み上げた実績に甘えることなく摂津はさらなる進化を求め、新たな試みにチャレンジしていた。

 今季の目標は沢村賞を獲得した2年前の自己最多17勝を超えることと、200イニング投球回の達成。そのために、まずはフィジカル面を見つめ直した。昨年もチームトップの15勝を挙げたが、最後に3連敗と失速した点を反省。「後半にバテないように、いまから下地をつくる」と意欲的だ。

 オフに結婚。さらに31歳という年齢も考慮しあらためて専門的に学ぶことを決意した。球団のトレーニングアドバイザー、高西文利氏が長崎市内でジムを経営しており、筋力トレーニングを行いながら勉強会に参加。「栄養面から体の仕組みなど、話を聞かせてもらっている。シーズン中にも継続して、取り入れるつもりです」と収穫を口にした。

 絶妙のコントロールと宝刀シンカーを軸に先発転向後の3年間では46勝をマーク。それでも現状には満足しておらず、変化を求めて新球の習得にも本腰を入れている。

 「いままでのスタイルでは限界が見えた。あと(年間で)3、4勝はしたい。できるかどうかは分からないが、これからキャンプで投げて試していくつもり」

 新たに取り組むのはカットボールとシュート。打者の手元で小さく変化させ、打たせて取ることで球数を減らす狙いがある。さらに「僕の場合、左打者の内に食い込むボールがなかったのでカットボールが投げられればシンカーも生きる。シュートはシンカーで振らなかったときに手を出させるため」と説明した。

 この日の最後には今年、BCリーグ石川に入団した白橋賢斗を相手に打撃投手にを務め、62球。遊び心でカーブなどの変化球も投げた。「例年通り、練習メニューをこなせている。キャンプ初日から投げることができるようにやっていきたい。リーグ優勝、そして日本一を目指してやっていきたい。個人的には、いままでで最高の成績を残したい」。進化を続ける右腕。その横顔は自信がみなぎっていた。

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2014年1月22日のニュース