青木「あっち向いてホイ」弾!体勢崩れても特大3号

[ 2013年5月1日 06:00 ]

<ブルワーズ・パイレーツ>4回、右越えに3号ソロを放つブルワーズ・青木

ナ・リーグ ブルワーズ10―4パイレーツ

(4月29日 ミルウォーキー)
 ブルワーズの青木宣親外野手(31)が29日(日本時間30日)、パイレーツ戦の4回に右越えの3号ソロを放ち、快勝に貢献した。10本塁打を記録した昨季は3号本塁打を放ったのがチーム57試合目で、今季は同24試合目と2倍以上速いペース。日本人ではヤンキースのイチロー外野手(39)以来となるシーズン200安打を目標に掲げる安打製造機だがパワーの面でも着実な進化を遂げつつある。

 打った本人が、一番驚いていた。4点リードの4回1死。青木はカウント2ボール1ストライクからの4球目、左腕ロドリゲスの内寄りに入ったカーブに反応した。

 「甘いところに来たのをしっかり捉えた。あっち向いてホイで振った感じなのに、すっ飛んでいった。何で本塁打になったのか、自分でも分からない(笑い)」

 右翼の2階席を直撃する特大弾。遅い球に少しだけ体勢を崩されかけたが、しっかり球を呼び込んで叩いた。オフには腹筋を毎日3000回こなし、体幹だけでなく「自体重を使って全身を鍛えてきた」という。どっしりしたフォームから、昨季以上の鋭い打球を飛ばした。

 10本塁打だった昨季は3号到達が6月7日のカブス戦だった。今季は現時点のシーズン換算で20本塁打ペース。ヤクルト時代の07年に記録した自己最多の20本をメジャーの舞台で超える可能性もある。

 もちろん本来の仕事は忘れていない。1点を追う初回の第1打席は四球で出塁。2番セグラの逆転2ランを呼び込んだ。青木は「塁に出るのが僕の仕事だと思うし、うれしい」と胸を張り、1番に据え続けるロン・レネキー監督は「彼が出塁してくれれば、より得点のチャンスが広がる」と変わらぬ信頼を寄せている。巧打+強打の1番打者という理想へ、青木の視線はぶれていない。

 ≪松井秀と福留だけ≫4月中に3本塁打以上を放った日本人大リーガーは、青木以外では松井秀(元ヤンキース)、福留(現阪神)の2人しかいない。松井秀は、ヤンキース時代の05年(3本)06年(3本)、08年(4本)、エンゼルス時代の10年(4本)に記録。福留はカブス時代の09年に4本、10年に5本をマークした。しかし、この6度のうち20本塁打を超えたのは、松井の05年(23本)と10年(21本)だけ。青木はどうか。

続きを表示

この記事のフォト

2013年5月1日のニュース