マートン4安打4打点!虎今季最多11点「ボチボチデンナア」

[ 2013年5月1日 06:00 ]

<神・広>5回無死一、二塁、阪神・マートンが左越えに3ランを放つ

セ・リーグ 阪神11-3広島

(4月30日 甲子園)
 阪神は30日、今季最多11得点を奪い広島に大勝した。4番のマット・マートン外野手(31)は、3点リードの5回無死一、二塁から今季2号3ランを放つなど、5打数4安打4打点の大活躍。2年ぶりの1試合4安打、両リーグトップとなる今季6度目の猛打賞で安打は41本。年間210本ペースとしたM砲。お立ち台では「リョウタニ シゲキヲウケタ ホームラン!」と叫んで虎党を沸かせた。

 本当に頼りになる男だ。マートンが、3―0で迎えた5回無死一、二塁。篠田の133キロの直球をとらえ、左翼席へ2号3ランを放った。

 「キッチリ打てましたけど、完ぺきではなかったので入るとは思わなかった」

 甲子園では昨年7月29日のDeNA戦以来、約9カ月ぶりの一撃。

 「リョウタニ シゲキヲウケタ ホームラン!」

 2回に先制2ランを放った新井良と並び、すべて日本語で話したお立ち台。それを報道陣に問われると「(日本語は)あんまりうまくないですけど…」と謙遜したところが、日本の文化を愛する助っ人らしかった。

 安打量産は、2点リードの3回2死二塁にゴングが鳴った。左前適時打で5試合連続安打とすると、もう止まらなかった。

 6回1死一塁でも右前打、7回2死一塁でも左前打。猛打賞は両リーグ最多の今季6度目。4安打は11年8月26日のヤクルト戦(甲子園)以来、2年ぶりだった。

 4月28日は長男・マイカ君の4歳の誕生日だった。当日は横浜でのデーゲーム終了後、帯同していた家族と帰阪。移動時間が長かったため、翌29日、甲子園の広島戦後にバースデーケーキを用意してパーティーを開いた。用意したプレゼントはマイカ君がほしがっていたスーパーヒーローズ・スパイダーマンのフィギュア。「次の休みは家族でステーキを食べに行くよ」。家族を大事にする優しい父。そんなマートンもユニホームを着れば、チームのために戦う戦士。マイカくんにとっては、パパが何よりかっこいいスーパーヒーローにちがいない。

 これで9連戦は4勝4敗。和田監督は「負け勝ちの流れできてるけど、なんとか最後、勝ち越せるように」と力を込めた。1日の広島先発は前田健。絶好調の4番がいれば臨むところだ。

 この日の4安打で今季41安打とし、214安打の日本記録を樹立した来日1年目の2010年に近づくシーズン210安打ペース。お立ち台での「ボチボチデンナア」の言葉が、何よりも手応えの証拠だ。

 「10年と同じ? 一番大事なのは、今の状態。自分の持っているものをしっかり出せていることだと思います。1試合1試合、1日1日を大事にしていきたい。シーズンが終わった時が一番大事」

 苦しい時期も乗り越えた今のマートンには、あの時以上の強さがある。

続きを表示

2013年5月1日のニュース