巨人 開幕連勝7でストップ 天敵・能見に10三振零敗

[ 2013年4月10日 06:00 ]

<神・巨>7回無死、巨人・坂本は中飛に倒れ悔しがる

セ・リーグ 巨人0―2阪神

(4月9日 甲子園)
 最後も直球だった。2点を追う9回1死一塁から巨人の4番・阿部が、能見の外角直球を捉えられず二ゴロ併殺打。「真っすぐは(スピードガンの)表示より来ていた感じだった。みんなミスショットもたくさんありましたしね」と振り返った。

 10三振を奪われ、零敗での今季初黒星。決め球でも直球を多投してきた能見を打ち崩せず、また天敵に逆戻りだ。これまで7勝14敗、防御率2・70と相性は悪かったが、昨年は3勝2敗と攻略。決め球で多投してきた低めのフォークボールを見極め、高めに来た直球やスライダーを徹底的に狙い打ちしたからだ。

 「(配球を)変えてくる部分はある程度、想定内だった」と橋上戦略コーチ。能見とはWBCでともに戦い、今季の直球の精度の高さを痛感。「真っすぐがある程度、増える」と警戒感を強めていた。予想通り、相手バッテリーは直球勝負で来た。4回までの7三振中、5三振の決め球が直球。だが切れと制球が予想以上だった。象徴的な場面は唯一、三塁に走者を進めた2点を追う8回2死一、三塁。長野が3ボールから直球を狙った。球速は139キロながら差し込まれ一飛。仕留めにいって仕留められず「何とかしていかないと」と悔しがった。阿部、坂本、長野の侍3人衆で安打は坂本の1本のみだ。

 72年ぶりに球団記録に並んだ開幕7連勝の歴史的ダッシュは、昨季15勝5敗(4分け)と圧倒した伝統の一戦でストップ。球団新記録の開幕8連勝を逃した原監督は「きょうの精神状態と一緒で、あしたもフラットな気持ちで戦っていく」と語った。たかが1敗。だが能見に再び苦手意識を植え付けられたことも事実だ。

 ≪22年ぶり3度目≫巨人が今季初黒星。開幕からの連勝は1分けを挟み、7で止まった。開幕7連勝以上のチームは今季の巨人で12度目だったが、零敗でストップは38年春タイガースが7連勝後の5月15日阪急戦(●0―4)、91年西武が8連勝後の4月19日近鉄戦(●0―5)で喫したのに次ぎ22年ぶり3度目だ。これで阪神とのシーズン初戦は10年から4連敗。この間、本塁打は1本も出ていない。

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2013年4月10日のニュース