まるで別人!村中 Gキラー復活の6勝目「思い通り」

[ 2012年8月13日 06:00 ]

<巨・ヤ>6回2死三塁、ヤクルト・村中は坂本を決め球のフォークで三振に斬りガッツポーズ

セ・リーグ ヤクルト6-1巨人

(8月12日 東京D)
 ヤクルト・村中には確信があった。「ここは直球でいこう」。切れに手応えがあった。だから中村のフォークのサインに首を振り、強気に投じた。

 3点リードの6回2死三塁だ。坂本への2ボール2ストライクからの6球目。外角低めの141キロの球はファウルとなった。スピンの利いた直球に、中村は感じた。「村中さん、いつもと違う」。そして7球目は決め球のフォークを投げて空振り三振。11日前の村中とはまるで別人だった。

 6回1/3を4安打1失点で6勝目。カード別では最多となる巨人戦通算8勝目を挙げ、同一カード3連敗を阻止したGキラーは「きょうは全体的に自分の思い通りに投げられた」と振り返った。

 7月15日阪神戦(甲子園)で5勝目を挙げて以降の2試合は散々だった。計9回2/3で14失点。今月1日の阪神戦(同)後、小川監督は村中の出場選手登録を抹消し、ミニキャンプを命じた。練習メニューは自分で考えさせた。神宮球場の階段ダッシュ、さらに「しっかりスピンの利いた球が投げられないと届かない」と1時間の遠投。普段は行わない練習を取り入れた村中は、本来の体の切れと直球の切れを取り戻した。試合でも首脳陣は「おまえがゲームプランを立て、自分の判断で投げろ」と指示。村中の復調を証明した1球が坂本のファウルだった。

 試合前、ふとテレビに目をやると母校・東海大甲府が夏の甲子園で勝利していた。「うれしかったです」。後輩たちの奮闘も見えない力になった。

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