由規 打球直撃で無念の降板 打撲で一安心も不本意

[ 2012年3月12日 06:00 ]

<広・ヤ>3回無死、松山の打球が直撃し退場するヤクルトの由規(左から2人目)

オープン戦 ヤクルト5-4広島

(3月11日 福山)
 ヤクルトの由規は午後2時46分を、ベンチ裏で右膝にアイシングをしながら迎えた。2回までに6安打を浴び3失点。そして3回、先頭・松山に投じた2球目をはじき返され、ライナー性の打球が右膝下に直撃し、無念の降板となった。

 「もう少し長く投げる予定だった。でも、きょう投げたことに感じるものはあります」。福山市内の病院で検査を受けた結果は打撲。今後に影響はないもようだが、不本意な形でマウンドを降りたことにもどかしさを感じた。
 仙台育英の1学年先輩でバッテリーを組んだ斎藤泉さん(享年22)が津波にのまれ死亡した。由規は年末に石巻市内の斎藤さんの自宅を訪れ弔問。前日には、自身が着用していたグラウンドコートと帽子を送った。「体はそこになくても、心は先輩とともにある」との思いから。斎藤さんの両親は仏壇に飾るという。
 昨年は9月に右肩痛で離脱した。「去年は悔しい思いをした。今年は最初から最後まで投げ抜いて被災地に元気と勇気を与えたい」。由規はその使命を胸に復興元年を戦う。

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