東野、2カ月ぶり13勝!本拠地CS王手だ

[ 2010年10月8日 06:00 ]

気合の表情で13勝目を挙げた東野

 【巨人3-1広島】チーム、ファン、そして誰よりも東野本人が安心しただろう。CSで柱となるべき巨人の右腕が、8月5日の阪神戦(東京ドーム)以来、約2カ月ぶりの13勝目。お立ち台では「大事な時期にチームに迷惑をかけたので、いつも以上に気合を入れて投げた」と目を輝かせた。

 負ければ3位確定の正念場で8回3安打無失点。MAX147キロの直球を主体に三塁も踏ませず、現在リーグ3冠の前田健に投げ勝った。8回2死から初めて四球を与えて苦笑いも、続く石原は3球連続直球で2ストライク1ボールと追い込み、最後はスライダーが高めに浮いたが右飛。直球で内角を攻め、打者の打ち損じも誘った。
 今季は6月中に10勝到達も「暑さと疲労のダブルパンチだった」という夏場に失速。自身5連敗も喫した9月中旬には背筋痛も重なって2軍に落ちた。好調時には「ケンカ投法」と呼ぶ原監督から「変化球でかわす投球が多い」と指摘されたため、テーマを「直球の切れを戻す」に設定。走り込みの量を増やし、ブルペンではひたすら直球の精度を磨いた。同29日の阪神戦(甲子園)での中継ぎ登板を経ての先発復帰。「(9月22日に)子供が生まれた。父親として頑張るしかない」。愛する家族の存在も心の支えになった。
 この日阪神が敗れたため、2位浮上。8日のヤクルトとの今季最終戦(東京ドーム)で引き分け以上ならCSファーストSの本拠地開催権を得る2位が決まる。「厳しい戦いになるけど一丸で戦う」と原監督。その先には阪神とのCSでの決戦が待っている。日本一連覇を目指すチームにとって、今季同カード先発3戦で2勝0敗の東野の復活は大きい。

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2010年10月8日のニュース