斎藤 大リーグ史上初の珍事で「びっくり」2勝目

[ 2010年8月31日 06:00 ]

<ブレーブス・マーリンズ>ビデオ判定の末、サヨナラ本塁打が認められたブレーブス・マキャンはナインの祝福を受ける

 【ブレーブス7―6マーリンズ】ブレーブスの斎藤隆投手(40)が29日(日本時間30日)、大リーグ史上初となるビデオ判定によるサヨナラ本塁打で今季2勝目を手にした。

 マーリンズ戦で、4―6の9回から4番手で登板。「球の走りは良かったし、制球もまずまず」と2三振を奪って無失点で切り抜け、反撃の流れを作ると、その裏に劇的な幕切れが待っていた。
 まずは無死一塁から代打ダイアズが起死回生の同点2ラン。2死後、4番マキャンの打球は右翼フェンスの上部ではね、後方の観客席の壁に当たってからグラウンドに戻ってきた。審判団は二塁打とジャッジしたが、1分26秒のビデオ判定の末、フェンスを超えたとして本塁打に変更。今季23度目のサヨナラ勝ちに、ベンチ前で待っていたブ軍ナインはすぐに歓喜に包まれた。
 これには斎藤も驚きを隠せなかった。登板後は「いつもベンチにいると逆転しない」と、縁起のいいトレーニング室で待機していた。テレビのスロー映像を見て本塁打と確信していたというが、珍しい形で白星が転がり込み「びっくりした」と笑いが止まらなかった。
 チームはリーグ3連覇を狙う2位フィリーズと激しい首位争いを展開しており、劇的な勝利で2ゲーム差をキープした。日本人選手でただ一人、プレーオフ争いを繰り広げている斎藤。メジャー5年目で4度目となる50試合登板に王手をかけた40歳の右腕に、6回に大リーグ記録を更新する157度目の退場処分となった名将コックス監督も「最高の投球をしてくれた」と目を細めていた。

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2010年8月31日のニュース