岩隈が通算100勝も「通過点」とサラリ

[ 2010年8月31日 21:49 ]

通算100勝目を挙げ、花束とウイニングボールを手にポーズをとる楽天・岩隈

 【楽天8-2ロッテ】楽天の岩隈が今季9勝目で通算100勝目。制球良く攻め、6回を4安打無失点だった。打線は2回に草野の適時打で先制、その後も聖沢の3打点などで計8得点。ロッテはマーフィーが二つの押し出し四球など制球が定まらなかった。

 珍しく強風が吹かず、湿気が充満した千葉で、楽天の岩隈が満足そうに汗をぬぐった。「暑かった、ばてた」。6回を4安打無得点に抑え、プロ通算100勝を達成した。
 節目の数字を前にしても「通過点としてとらえたい」と淡々としていた。円熟期を迎えつつある29歳は、この日も落ち着き払ったマウンドさばきを見せる。直球やスライダーを低めに集めて早々とカウントを整えると、追い込んだ後はフォークボールでゴロや三振に。巧みなペース配分が余裕を生み出した面もあり、一回は最速142キロだった直球は、走者を1人置いた六回2死には146キロに達した。
 歴代9位タイとなる205試合で100勝にたどり着いた。そのうち、204試合連続で先発登板している。これは南海などで活躍した山内新一の286試合連続に続く歴代2位の数字だ。打者との駆け引きや、点差を考えた投球―。岩隈がチームに与える安心感は、この経験に裏打ちされた技術によるものだろう。
 交代後は「調子は特別良かったわけじゃないけど、そこそこまとめることができた」。この人らしく、さらりと感想を口にした。

 ▽岩隈(楽天)通算100勝 31日のロッテ17回戦(千葉)で達成。プロ野球127人目。初勝利は近鉄時代の01年5月29日の日本ハム戦。

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2010年8月31日のニュース