イチロー好捕 球宴だから後ろにやってもいいや!?

[ 2010年7月14日 13:49 ]

オールスター戦の1回、カージナルスのプホルスの打球を好捕するマリナーズのイチロー

 【米球宴 ナ・リーグ3―1ア・リーグ】走り、跳び、捕る。そしてボールを高々と外野席に投げ入れる。一連の流れに大観衆がどよめいた。一回2死、イチローがプホルス(カージナルス)の右中間への打球を好捕した。乾いた打球音、ボールを追うイチローの素早さ、そしてジャンピングキャッチのクライマックス。3種類の歓声がスターの祭典に彩りを加えた。

 華麗なプレーは難易度も高かった。カリフォルニアの西日が目に入り、いったん視界からボールが消えたのだ。「もうオールスターですからね。(日差しが目に)入っていても行く。(ボールを)後ろにやってもまあ(いい)、というところ。シーズン中とは違う」。気持ちの高ぶりが心身のギアを上げ、難しい動きをいとも簡単に、美しく見せることができた。
 オリックス時代は1994年の初出場から渡米前年の2000年まで球宴フルイニング出場を続けた。そして米国で10年連続10回目。この日は2打席でヒットは出なかったが、何度出場を重ねても喜びを実感できる。
 「もし何か気持ちの高ぶりがないというなら、それはオールスターに(対して)ではなく、その人自身の何かに変化があるのでは。野球に対する情熱とか、何かが過去と違ってきている証しでは」。オールスターは永遠に特別。そんなふうにも聞こえる。(共同)

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2010年7月14日のニュース