松井秀も浴びた“洗礼”「思い出は数え上げればきりがない」

[ 2010年7月14日 11:08 ]

 野球への情熱が時に激しい言葉となり、選手や監督に向けられてしまう。松井秀もそんなスタインブレナー氏の“洗礼”から無縁ではいられなかった。入団1年目の2003年5月だった。「パワーがあると思って契約したが、そうではなかった」と同氏がニューヨーク紙に語った。

 極度の不振で5月下旬にはマイナーでの再調整の可能性すらささやかれていた松井秀は「実際ホームランは少ないし、僕に対していろいろ言われることはすべて受け入れなくてはいけない」とプレーを続け、6月に月間打率3割9分4厘を記録してみせた。
 批判はするが、それに動じず結果を出した選手には特別な愛情を注ぐオーナーでもあった。松井秀の初めての契約更改となった05年「本当にヒデキには残ってほしい」と公言し、4年5200万ドル(当時約62億円)の大型契約を結んだ。
 08年からチーム運営を2人の息子に任せて引退していた。「思い出は数え上げればきりがありません」と話す松井秀は昨オフにエンゼルスに移籍。同氏が健在なら契約交渉の結果は違っていたかもしれない。(共同)

続きを表示

2010年7月14日のニュース