故木村氏しのび追悼試合…長男の始球式に温かい拍手

[ 2010年4月24日 19:40 ]

巨人でコーチを務めていた故木村拓也氏の追悼試合で、始球式を務める長男の恒希くん。左は坂本内野手

 プロ野球巨人は24日、東京ドームでの広島5回戦を、内野守備走塁コーチを務めていた故木村拓也氏の追悼試合として行った。くも膜下出血のため、7日に37歳の若さで急逝した同氏が在籍したことのある両チーム。選手は喪章をつけてプレーし、試合は巨人が7―4で逆転勝ちした。

 試合前にはファンが応援歌を合唱。選手と観客が黙とうして冥福を祈った。始球式では、長男の恒希君(10)が木村氏の現役時代の背番号「0」のユニホーム姿で阿部慎之助主将へノーバウンドの球を投げ込むと、温かい拍手に包まれた。妻の由美子さんは、「19年間、一生懸命積み重ねた主人と、皆さまの温かいお気持ちに恥じぬよう、家族みんなで生きていきたい」とコメントした。
 試合で逆転満塁本塁打を放った巨人の谷佳知外野手は「泣かないでおこうと思っていたけど涙が止まらない。何とか勝ちたかった」と言葉を詰まらせた。
 試合に先だって東京都内で開かれたお別れの会には、長嶋茂雄元巨人監督ら球界関係者約550人が出席。巨人の原辰徳監督は「君の精神は、私たちの心の中で脈打っている。一緒に戦うぞ、拓也」と弔辞を述べた。
 東京ドームのゲート前には特別献花台が設置され、朝から約1万2千人のファンが訪れた。

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2010年4月24日のニュース