22安打敗戦から一夜、横浜3安打で勝っちゃった!

[ 2010年4月5日 06:00 ]

6回2死二塁 スレッジの右前安打で生還した村田を出迎える尾花監督(右)

 【横浜2-1ヤクルト】「勝ちに不思議の勝ちあり」と言ったのは野村克也・楽天前監督。前日に22安打を放ってサヨナラ負けした横浜が、わずか3安打で勝った。決勝打のスレッジは「それが野球の不思議なところ。一つの要素では勝てない。ここ一番のタイムリー、ディフェンス。すべての結果が勝利につながるのさ」と笑った。

 ワンチャンスだった。ヤクルト先発・村中の切れの良い直球と鋭いスライダーに手を焼いた。6回2死まで無安打。不穏なムードが漂い始めたが、内川がフルカウントから四球を選ぶと、続く村田が144キロ直球を左中間二塁打して同点に。さらにスレッジにも右越え適時打が飛び出し、逆転に成功した。村田は「チームとしてそれまで無安打だったので意地を見せた」と胸を張った。
 昨季対戦打率・136と苦手の左腕に対して、スレッジ以外は右打者のオーダーを組んだ。だが、結局、打順を動かさなかったクリーンアップで村中を攻略。しかも、右打者の安打は村田の1本のみと「アナライジング・ベースボール(分析野球)」の想定外の勝ち方に、島田ヘッドコーチは「3安打でも勝てればナイスゲームだよ」と胸をなで下ろした。
 中継ぎ要員の新人・加賀を先発に抜てき。投手陣は9回を含む4度の満塁を何とかこらえた。前日、サヨナラ弾を浴びた守護神・山口を起用して何とか逃げ切った尾花監督は「うちのパターンだからね」と安どの表情で語った。昨季から続くヤクルト戦の連敗は9で、チームの連敗も3でストップ。何安打でも勝てばいい。今の横浜には1つの「勝利」がチームの糧となる。

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2010年4月5日のニュース