上原復活!8カ月ぶりに打者へ投げた

[ 2010年2月27日 06:00 ]

8カ月ぶりに打者に投げた上原

 オリオールズの上原浩治投手(34)が25日(日本時間26日)、フリー打撃に初登板。昨年6月に右ひじ腱の部分断裂で戦線離脱してから8カ月ぶりの打者相手の投球で、伸びのある速球を披露した。デーブ・トレンブリー監督(58)も復活に太鼓判。首脳陣は3月中旬に予定していた実戦復帰の青写真を上方修正し、オープン戦開幕からの3連戦となる3月3~5日(同4~6日)の中で登板させることを示唆した。

 上原にとって、打者を立たせるのは昨年最後の登板となった6月23日のマーリンズ戦以来247日ぶり。「制球は気にしなかった。思い切り投げられるかどうかだった。もうちょっとかな?でも、ブルペンで投げるよりコントロールしやすい。バッターがいた方が感覚が戻る」。25球を投げて、マウンドを降りたその表情は明るかった。

 マイナーの打者相手にすべて直球の25球。高めに浮いた球を1本柵越えされたものの、低めに制球された球には伸びがあり、打球を詰まらせた。30球のブルペン投球と合わせ、55球。最後まで球威は落ちず、クレイニッツ投手コーチからは「イチバン!」の声も上がった。

 首脳陣はロングリリーフからセットアッパーまで幅広い役割を期待している。上原の復活こそが昨季地区最下位となったチームの浮沈のカギを握る。だからこそ、トレンブリー監督も「健康かどうか分からなかったが、100%(の確信)に転じた。過去3回のブルペン投球からいかに回復して力強い球を投げられるか。その点で素晴らしい内容だった」と興奮気味に話した。右ひじの状態を考慮し首脳陣はスロー調整を容認。実戦復帰は3月中旬のオープン戦を描いてきたが、クレイニッツ投手コーチは「彼が準備ができているといえば、オープン戦最初の3試合(3月3~5日)のどこかで投げさせるかもしれない」との考えを示した。

 28日(同29日)のフリー打撃では変化球の腕の振りを確認する。上原自身は「4月(の開幕)に間に合えばいい。焦っても仕方がない」と慎重な口ぶりに終始したが、ここまでの調整は文句のつけようがない。

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2010年2月27日のニュース