“優等生”ケッペル 柔軟にフォーム改造

[ 2010年2月27日 06:00 ]

ブルペンで投球練習するケッペル

 日本ハムの新外国人右腕・ケッペルがフォーム改造に乗り出した。米国では胸の前にグラブを置き、そこから振りかぶって投げていたが、この日のブルペンで島崎投手コーチと島田スコアラーからクセを指摘された。

 「どう修正したらいいか話をした。日本の野球に対応するためにコーチやスコアラーのアドバイスを取り入れるのが最優先だから」。昨季、ツインズで37試合の登板実績があるが、日本で成功するために素直に耳を傾けた。

 見抜かれたクセは変化球を投げる時の両腕の動作。これまでは変化球のサインが出ると、グラブの中でボールを握り替える際にわずかに動いていた。正々堂々と対決する風土のもとに投手のクセを見抜こうとしない米国とは違い、日本は打者やスコアラーが徹底的に研究するち密さがある。そこでノーワインドアップにすることでグラブの位置をへそ付近に約30センチ下げた。右手首を体に固定することで、動きをなくそうという考えだ。ケッペルも「そんなに違和感はない」と頼もしい。

 チームには絶対的エースのダルビッシュがいるが、2番手以降で確実に2ケタを計算できる投手はいない。「わが道を行く外国人投手が多いが、こんな柔軟なのは珍しい。2ケタは期待したい」と島崎投手コーチ。優良助っ人が稼ぐ白星の数が連覇、日本一に向けて重要なカギとなる。

 ◆ボビー・ケッペル 1982年6月11日、米ミズーリ州生まれの27歳。00年ドラフト1巡目(全体36位)でメッツ入団。ロイヤルズに移籍した06年に初昇格。通算成績は49試合で1勝5敗、防御率5・36。マイナー通算は208試合で57勝60敗2セーブ、防御率4・52。高校時代はバスケットボールのポイントガードとして活躍。1メートル96、97キロ。右投げ右打ち。

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2010年2月27日のニュース