専大北上元コーチ、懲戒解雇は無効

[ 2009年11月21日 06:00 ]

 2007年に発覚したプロ野球西武による専大北上高(岩手県北上市)野球部出身者への金銭供与問題で、懲戒解雇された同校元野球部コーチの男性(46)が、高校を運営する学校法人「北上学園」に地位確認や約1300万円の給与支払いなどを求めた訴訟で、盛岡地裁は20日、訴えを全面的に認め、解雇は無効とする判決を言い渡した。

 田中寿生裁判長は「金銭援助の約束について男性が積極的に加担したわけではなく、自ら利得は得ていない」と指摘。「解雇は合理的な理由を欠く」とした。
 一方で判決は「男性は約束をうすうす察していた」とし「指導者だった男性は決して見過ごしてはならなかったのに、最終的にこの選手の野球人生を半ば閉ざす結果となり、非難されてもやむを得ない」とも述べた。
 判決によると、男性は03年、当時3年だった野球部員の両親や西武スカウトから懇願され、早稲田大卒業後に西武への入団を約束する書類に「後見人」として署名・押印。問題発覚後の07年、男性は関与した責任を問われ、解雇された。

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2009年11月21日のニュース