史上5校目!立正大、初出場初V決めた!!

[ 2009年11月21日 06:00 ]

優勝を決め、ナインに胴上げされる立正大・伊藤監督

 明治神宮野球大会最終日は20日、神宮球場で大学の部の決勝が行われ、立正大が先発・小石博孝投手と菅井聡投手の“4年生リレー”で上武大打線を寄せつけず、2―0で勝利。初出場校としては94年の東亜大以来、15年ぶり史上5校目の優勝を飾った。また06年の亜大から続く東都勢4連覇も達成。全国レベルの大会で初めて決勝の舞台に立った上武大は初優勝を逃した。

 苦しみ抜いた4年生に最高のフィナーレが待っていた。創部61年目にして東都初優勝の勢いそのままに、史上5校目の初出場V。リーグ戦中盤から出場機会がなく、ずっとベンチを温め続けた石名坂主将だが、初の日本一に胸を張った。
 「下級生に頼りっ放しでしたが、彼らが活躍してくれたらそれでいい。スタンドの応援に回った4年生も腐らず下級生の練習を見てくれた。部員みんなのおかげです」とスタンドに向かってガッツポーズを繰り返した。
 この日のスタメン9人中、4年生は3人のみ。そのうちの1人、先発左腕の小石が力投した。6回2/3を2安打無失点。球の出所が見づらい変則的なフォームを武器に三振も8個奪った。2番手の4年生、菅井との完封リレーに「入れ替え戦を味わった悔しさをバネに最高の形で終われました」と会心の笑顔を見せた。
 女子マネジャーを含む4年生部員27人は入学直後の1年春に2部転落を経験。ゴルフ練習場を兼ねる神宮第2球場を主戦場とする悲哀を味わった。今春も入れ替え戦を経験したが、この屈辱感が意識を変えた。「4年生だけのミーティングをたくさんやりました。時には言い合いになることも」と石名坂主将は振り返る。出した結論は「チームのために」。黙々と裏方に徹する姿に下級生が感化され、自然とチームがまとまっていった。
 破竹の快進撃で東都勢の連覇を4に伸ばした伊藤監督は「プレッシャーはありましたが、最後は4年生に懸けました」と4年生リレーによる戴冠に満足げ。ドラフト候補のエース南を始め、来季も布陣はほとんど変わらない。指揮官は「ウチはあくまでもチャレンジャー」と話すが、来年も立正大旋風が吹き荒れそうだ。

 <“学長賞”確約>応援に駆けつけた高村学長は感慨深げな面持ちだった。現在72歳で来年3月に定年となるが「大学に勤務して50年になりますが、こんなに感激したのは初めて。学生に感謝します」と話した。今年は女子軟式野球部が秋のリーグ戦で初優勝、サッカー部も関東2部リーグへの復帰目前と体育会の活動が目立ったが、中でも野球部の活躍は特筆もの。高村学長は「当然、ご褒美は考えております。金一封のほか野球振興に役立つようなものを用意したい」と“学長賞”を確約していた。

 <東都勢4連覇!>初出場での優勝は70年の第1回大会の東海大を含め史上5校目。また06年は亜大、07、08年は東洋大が優勝しており、立正大を含め東都勢は4連覇となった。

 ▼西武・西口(95年卒OB)初出場初優勝おめでとうございます。本当にビックリしています。来年もまた優勝目指して頑張ってください。いい後輩を持って幸せです。
 ▼日本ハム・武田勝(01年卒OB)長い2部のつらい時代を乗り越えてこの偉業を成し遂げたのはとても誇らしい。これからが立正大にとって、本当の勝負になるので応援していきます。

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2009年11月21日のニュース