ノムさん「ロッテにお歳暮、ちゃんと届けないと」

[ 2009年8月30日 06:00 ]

<ロ・楽>楽天・野村監督はクールにファンに手を振る

 【楽天5-4ロッテ】2位まで見えた。楽天は29日のロッテ戦で、同点の6回1死二、三塁からトッド・リンデン外野手(29)の左飛を竹原直隆外野手(29)がまさかの落球。これが決勝点となり、4連勝で6カード連続の勝ち越しを決めた。貯金も約3カ月ぶりの4とし、4位西武に3・5ゲーム差をつけると同時に、2位ソフトバンクにも3・5ゲーム差と迫った。

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 野村監督も首をひねるしかなかった。「不思議な勝ちだなぁ。ツキ野球だからさ。きのうもきょうも助けていただいて。ロッテにお歳暮、ちゃんと届けないと」。3回2死一塁から渡辺直のライナーを右翼・大松が後逸し同点の適時三塁打に。6回無死一塁では送りバントを投手・上野が二塁へ悪送球。その後1死二、三塁としてリンデンの浅い平凡な飛球を、今度は左翼・竹原が落球し、決勝点に。殊勲打のリンデンにして「特にコメントはないよ」と首を振るまさかのシーンだった。

 先発・長谷部が4回途中わずか50球で3失点KOされた。「ダメだな。獲った方が悪い。見ていてかわいそう。プロじゃ無理です」とダメ出しする嫌な展開を、相手守備の乱れに乗じてものにした。1カ月以上白星のない左腕だが、ここ3戦は早期降板しながらチームは全勝。指揮官は「そういう運は持ってるのか。なら毎日先発させるか。それですぐ代えればいいんだろ。あすも先発・長谷部でいきます」と軽口が止まらない。

 もっともミスを白星につなげるのも実力のうち。逆転された直後の5回1死一塁では渡辺直がエンドランを決め同点を呼び込んだ。5回以降は守護神・福盛まで4投手が無失点リレー。「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」が持論の野村監督だが、ツキを呼び込み、それをものにする力が備わってきた。「今年はこういう負け試合を拾うの多いでしょ。何か起こるのかね、いいこと起きりゃいいけど」と“実りの秋”への底上げも実感している。

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2009年8月30日のニュース