「今が最高」ラミ5試合連続マルチでM25

[ 2009年8月30日 06:00 ]

<神・巨>3回、2ランを放ったラミレス(左)をグータッチで迎えるグライシンガー

 【巨人7-5阪神】低い弾道を描いた打球は、勢いを失うことなく左中間席に突き刺さった。ダイヤモンドを回る巨人のラミレスは目を丸くしたが、最後には納得の表情でホームを踏んだ。3回に放った決勝2ランは、現在の調子の良さを示す一発だった。

 「相手が低めのボールで併殺打を狙ってくると思ったんだ。思う通りに来たけど、まさかスタンドインするとはね。コンディションは間違いなく、今が最高だよ」

 場面は同点とされた直後の1死一塁。配球は読んでいた。初球、内角低めのシュートはボールゾーンに沈んだが、狙った球を逃さなかった。

 3番・小笠原は左内転筋痛を抱え、5番・亀井も前日までの4試合で15打数無安打。前後が万全ではなく、助っ人4番にかかる重圧は並大抵ではないが、やはり頼りになる。原監督も「いい状態で戦ってくれている。評論家的に言えば、凄い本塁打」と独特の表現で褒め称えた。

 5回にも中前打で5試合連続マルチ安打とし、今季通算149安打。8年連続シーズン150安打に王手をかけた。目下、7年連続で松井稼(当時西武)と並んでいるだけに、単独での日本記録の更新はもう目前だ。この6連戦中は来日9年連続20本塁打を皮切りに、プロ野球史上最速で1500安打もマーク。今季初めて打率トップにも立った。「そういう状況にいるのは素晴らしい。(30日に)決めたいね」と意気込んだ。

 チームの優勝マジックは1つ減って25。4番の活躍なくしてはここまでたどり着けなかったが、ラミレスは「シーズンはどう始まるかではなく、どう終わるかが重要」と言った。V3ロードのゴールへ、主砲はさらに加速する。

 ≪クルーン 外国人初5年連続20S≫クルーンがプロ野球史上5人目、外国人では初となる5年連続20セーブをマークした。2点差の9回、わずか7球で3者凡退に仕留め「とても誇りに思う。自分だけで作った記録ではない。チームメートや支えてくれた人に感謝したい」。シーズン終盤にきて7試合連続セーブと上り調子の助っ人は、原監督からも「パーフェクト!」と声をかけられ上機嫌だった。

 ▼巨人・グライシンガー(6回途中3失点で12勝目。対阪神戦は2年越しの8連勝)調子は良くなかったけど打線の援護のおかげで勝てた。阪神戦に得意意識はないけど、甲子園で投げるときは不思議と気持ちが入る。

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2009年8月30日のニュース