退場者続出の初先発 田沢、新人離れした落ち着き

[ 2009年8月12日 10:54 ]

タイガース戦で大リーグ初先発、5回を投げ終え捕手バリテック(左)とタッチするレッドソックス・田沢

 メジャーの洗礼と言うにはあまりに激しい。レッドソックスの田沢は、退場者続出の荒れた試合を乗り越え、初先発で勝ち投手の権利を得て降板。ベンチに戻り、チームメートから拳を合わせる祝福を受けた。

 一回1死からポランコに中前へと運ばれた。思わずのけぞる痛烈なライナー。「自分の力を発揮したい」と話していたが、ここから武器とする変化球が定まらない。安打と死球で満塁とされ、ギーエンは遊撃へのゴロ。併殺かと思われたが悪送球で1点を失う不運があり、続くオルドネスの遊ゴロでも併殺が取れず、結局計3点を失った。
 二回には投球を受けたレッドソックスのユーキリスが、田沢の与えた死球への報復と受け取って激高。相手投手にヘルメットを投げつけ、タックルをして退場に。その後フランコナ監督も判定への抗議で退場になった。
 冷静さを保つのが難しい展開だったが、新人右腕はここから尻上がりに調子を上げた。三回1死三塁で7、8番打者をともに見逃し三振に仕留めると、四、五回には1~3番を3連続三振に。5回3失点で降板した。日本のプロを経ず、メジャーにデビューした23歳は、少々のことでは動じなかった。(共同)

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2009年8月12日のニュース