松中 価値ある決勝15号ソロ!

[ 2009年7月18日 22:04 ]

 【ソフトバンク8-6ロッテ】ソフトバンクの松中は打球が右翼席へ届く前に、バットを右手で持ったまま、左手を宙に突き上げた。打った瞬間に、本塁打を確信した会心の一打。4番の興奮した姿が、九回の決勝アーチにとどまらない一発の価値を表していた。

 八回に5―0から追い付かれる、まさかの展開だった。七回まで無失点の大場が2ランを浴び、後を受けたファルケンボーグが4連続長短打で痛恨の3失点。馬原らと勝利の方程式を担う外国人右腕が打たれ、試合が振り出しに戻った。
 嫌なムードがチームを覆った直後だった。内角低めの直球を完ぺきにとらえた15号ソロ。「4番らしいバッティングをしようと思った。完ぺき。あのまま、ずるずる負けると悪い雰囲気になっていた。いいところで打てた」と責務を果たした余韻に浸った。次男は病気で入院中。「勝つことが一番」と、愛息を激励できたことにも気分を良くした。
 負けていれば、今季初の4連敗で首位の座から陥落していた。今後に尾を引きかねない窮地を、主砲の一振りが救った。

続きを表示

2009年7月18日のニュース