木内采配健在!19人起用で“ツキ男”チェック

[ 2009年7月18日 06:00 ]

<常総学院・日立一>選手に指示を出す常総学院・木内幸男総監督(右から2人目)

 第91回全国高校野球選手権大会(8月8日開幕、甲子園)の地方大会は17日、16大会で97試合が行われた。茨城大会では名将・木内幸男監督(78)率いる第1シードの常総学院が、日立一を7―2で下して4年連続出場に向けて好スタートを切った。

【試合結果


 【茨城・常総学院7―2日立一】常総学院は、ベンチ入り20人中19人をグラウンドに送り込んでの初戦突破。4年連続出場を狙う78歳、木内監督には狙いがあった。

 「夏はラッキーボーイと貧乏神がついてるやつを分けないと勝ち抜けない」。出場切符を手にするまで6試合。指揮官はこの夏、頼りにできる“ツキ男”を早く見極めたかったのだ。とはいえ名将でもミスはある。9回無死一塁で投手交代。ここまではよかったが、降板して一塁へ向かった長谷川はなんと公式戦初の一塁守備に就くはめに。「野手がいなくなっちゃったからなぁ。あんなことは2度とないですよ。ガハハ…」と試合後は思わず照れ笑いした。「夏は苦しいところで投げておかないと」と投手交代は走者を背負った場面だ。すべては今後を見据えてのもの。今年の夏も木内監督の頭の中は、茨城大会を勝ち抜いたその先まで想定している。

 この試合は03年夏の甲子園優勝時主将の松林野球部顧問が、部長代理として公式戦初のベンチ入り。守備位置など細かい指示を出した。2回2死一塁の右前打で中継が乱れる間に一気に打者走者まで生還させるなどスキのない“木内イズム”は着実に継承されている。

 今年4月、長年連れ添った千代子夫人(享年78)を亡くしたが、気丈に指揮を執る木内監督に羽鳥主将は「みんな口には出さないけど、甲子園に出られれば監督を元気づけられると思う」と決意を込めた。22度目の聖地を目指す78歳の夏が始まった。

続きを表示

2009年7月18日のニュース