内海完投でCSマジック「55」点灯!

[ 2009年7月13日 06:00 ]

<神・巨>1失点の完投勝利を決め、ガッツポーズの内海哲也

 【巨人2―1阪神】内海でCSマジック点灯だ!巨人は12日、内海哲也投手(27)が阪神打線を7安打1失点に抑え、完投勝利で4勝目。疲労を考慮して越智と山口がベンチ入りを外れる中、1人で投げきり、チームは4連勝を飾った。貯金は今季最多の22。77試合目で早くもクライマックスシリーズ(CS)進出へのマジックナンバー「55」を点灯させた。

【試合結果
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 午後8時40分過ぎ。ベンチ裏に姿を見せた内海は「やりました~。ベストタイムです」と笑顔を見せた。2日連続延長12回で合計9時間44分を戦った後に2時間30分での決着。今季2度目の完投勝利でチームを救った。
 何が何でも完投する。強い決意を持ってマウンドに立った。前日までともに4連投の越智、山口がベンチ入りメンバーから外れていた。前夜、宿舎の食事会場で原監督から伝えられ「越智、山口は見ていて痛々しかったので。ゆっくり休んでくれと思っていました。はなっから最後まで。そういう気持ちでした」
 3回までに対した打者10人にすべて初球ストライクを投じた。7回まで3安打。8回に1失点した直後にはマウンドに足を運んだ原監督からゲキを飛ばされた。「どれだけ点を取られてもお前で行く。思い切って行け」。7安打1失点。無四球で投げきった。
 5日の中日戦(ナゴヤドーム)では4回10安打5失点。翌朝、土砂降りの中、ジャイアンツ球場を走った。「僕はたまには雨に打たれないとダメですから」。この試合にかける思いは、1週間前から持っていた。
 甲子園でやり返す。その気持ちも内海を後押しした。5月4日にKOされ、2軍落ちした苦い思い出がある。登板前日、ファンにサインを書き終え、言った。「高校の時にここで投げられなかったので。その分も、というのはありますね。スピードガンは球速が出ないですけど…」。9回には141キロが出た。猛暑の中でもスタミナに余力があった。
 チームは引き分けを挟んで4連勝。貯金を今季最多の22とし、CS進出マジック「55」が初点灯した。原監督は「内海は大きな希望の中で希望通り。(マジック点灯は)悪いニュースではありませんね」と喜んだ。尾花投手総合コーチは「これからはテツ(内海)の時は2人(越智、山口)を外させるよ」と称えた。「何とか先発も、という気持ちだった」と内海。フル回転を続ける越智、山口に負けじと、先発投手の意地を見せた124球だった。

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2009年7月13日のニュース