バス横転犠牲の吉川君 同級生ら悲しみの通夜

[ 2009年7月13日 21:05 ]

バス横転事故で亡くなった吉川将聖君の通夜

 大分県日出町のバス横転事故で亡くなった私立柳ケ浦高(同県宇佐市)の野球部員吉川将聖君(16)の通夜が13日、実家のある奈良県桜井市の斎場で営まれた。親族や制服姿の友人らが参列、「メジャーリーガーになる」という夢半ばで逝った少年の突然の死を悼んだ。

 祭壇には笑顔の吉川君の遺影が置かれ、愛用のバットや柳ケ浦高野球部のユニホームが飾られた。母親の歌織さん(37)は、涙をふきながら、参列者に静かに頭を下げていた。叔父(36)は「学校には将聖を返して、と言いたい」と無念さをにじませた。
 会場の外では部員数人が泣き崩れ、吉川君の親族の女性が「泣いていたら将聖君も浮かばれへん。絶対甲子園に行って」と話し掛ける場面も。
 中学時代に同じ野球チームだった少年(17)は「チームを引っ張りキャプテンまで務めた。今はお疲れさまと言ってあげたい」と沈んだ様子。友人の高2の女子生徒(17)は「友達思いで、私が落ち込んだときは歌で励ましてくれた」と涙をこらえていた。
 柳ケ浦高野球部の藤久保茂己監督は「将聖君には“ごめんな”と声を掛けた」と、目を赤く腫らしながら話した。

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2009年7月13日のニュース