左利きフェル「野球は右で投げるものと思っていた」

[ 2009年1月13日 06:00 ]

ヤクルト育成枠1巡目・フェルナンデスは1500メートル走で最後尾を走る

 ヤクルト育成枠1巡目の最速151キロ右腕、ラファエル・フェルナンデス投手(22=白鴎大)が12日、球団史上初の両投げを解禁する仰天計画を明かした。埼玉・戸田の2軍グラウンドで行われた新人合同自主トレの第1クール最終日は、昨秋に痛めた右肩痛のため別メニュー調整。もともと左利きとあって「痛くない方で投げてみたい」と左投げを予告した。

 同期入団の6選手がキャッチボールをこなす中、右肩棘下(きょくか)筋炎でボールを握れない右腕に野望が芽生えていた。「右肩はまだちょっと痛い。左で投げたい気持ちはあります。試合中に左右を変えたら面白いですよね」。ブラジルで10歳の時に野球を始めたが「野球を全然知らなくて、てっきり右で投げるものだと思っていた」ため右投げに。白鴎大に留学すると4年間で2勝どまりも、最速151キロの直球に潜在能力を買われて育成枠指名を受けた。
 長田コンディショニングコーチによると、春季キャンプ中に精密検査を受けた上で通常メニューに合流する予定。スライダー、チェンジアップの変化球を操る右投げに対し、左は最速120キロ台と“発展途上”だが、1人で「剛と柔」を併せ持つことになる。日本の両投げ投手は過去に元南海の近田豊年だけ。日本プロ野球史上2人目のスイッチ投手の誕生なるか注目が集まる。

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2009年1月13日のニュース