“雨らめし”岩村 過酷16日18連戦

[ 2008年9月14日 06:00 ]

中止が決まり、球場を後にするレイズの岩村

 レイズの岩村明憲内野手(29)が16日間で18試合の過密日程を強いられることになった。12日(日本時間13日)のヤンキース戦はハリケーン「アイク」の影響による雨のため中止。13日にダブルヘッダーとして組み込まれた。2位レッドソックスに2ゲーム差をつけ、初の地区優勝を目指すレイズにとっては正念場となる。この日は米東海岸を中心に6試合が中止となり、13日は74年以来34年ぶりに20試合が行われる。

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 いばらの道は承知の上で、岩村は降り注ぐ雨を恨めしそうに見つめた。午前中から続いた雨はやまず、1時間半以上待った午後8時半すぎに中止が決定。代替試合は13日に組み込まれ、ダブルヘッダーとなった。

 「余計厳しくはなる。体力勝負ですね。睡眠、食事。チームとしてみんなが体力、気合で乗り切るしかない」。チーム最多の138試合に出場している岩村は自身に言い聞かせるように話した。13日から最終戦の28日まで16日間でダブルヘッダー2試合を含む18連戦。しかもニューヨークは14日も予報が悪く、雨で流れた場合は予備日の29日に組み込まれる可能性が高い。対照的にこの日快勝し2ゲーム差に迫られたレッドソックスは、残り16日間で16試合、18日には完全オフも控える。日程的に大きなハンデを背負い、白い歯がこぼれることはなかった。

 現在、プレーオフ進出マジックを10としており、悪くてもワイルドカードは堅い。しかし「それが目標じゃない」と言い切る。昨年まで球団創設10年間で9度の最下位に沈んだ。「来年、また最下位になるケースもある。だから今年は、という気持ちはみんなにある。地区優勝しか頭にないです」と言葉に力を込めた。

 中止前は打撃ケージにこもり入念なチェックを繰り返した岩村。「目の前の試合を全力で戦うだけ」。過密日程も、屈辱まみれの球団史に比べれば何でもない。弱小球団を率いてきた斬り込み隊長は、残り18試合を全力で駆け抜ける。

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2008年9月14日のニュース