打線ぎくしゃく ラミの2発だけ

[ 2008年7月2日 06:00 ]

<巨人・ヤクルト>巨人ベンチの中は重苦しい雰囲気が漂う

 【巨人4―7ヤクルト】巨人は「反攻月間」に設定した7月の初陣で痛恨の黒星を喫した。投手陣の乱調に、打線は三振の山。勝率5割に戻り、3位ながら首位・阪神と今季最大タイの11ゲーム差となった原監督は「投打の歯車が合わない?そうですね」と声を絞り出した。

 先発の野間口が3回4失点でKO。4回にラミレスが2回に続く2打席連発の22号3ランで同点としたが、直後の5回に2番手の越智が3点を失った。打線も淡泊な攻撃を繰り返し、ラミレスを除く先発野手全員で今季最多タイの14三振を喫した。4打席4三振の1番・高橋由について篠塚打撃コーチは「最初にガツンといってくれないとね」と奮起を促した。
 収穫は6月下旬に打撃不振だったラミレスの復調だ。チーム7安打中4本を放ち、6月29日の広島戦(広島)の最終打席から3打席連発。日本記録で、チームでは64年の王貞治(現ソフトバンク監督)に並ぶ4打席連発はならずも、グリップ位置の修正が奏功した主砲は「いいスイングだった」と手応え十分。ただ、敗戦に笑顔は少なかった。
 7月は重要だ。阪神、中日の上位2強との直接対決は11試合。8月は北京五輪で主力が抜ける可能性もあり、観戦した滝鼻オーナーも「天王山は7月。この試合みたいなことをしていたらダメだ」と厳しい表情だった。
 これで開幕当初の4月から1日は4連敗。チームのリズムが変わりやすい月初めでつまずいている。会見の最後で原監督は「野間口は先発に向いてないのかも」と乱調だった先発右腕の中継ぎ降格を示唆した。シーズン半分の72試合を消化して5割。試行錯誤の日々は続きそうだ。

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2008年7月2日のニュース