五輪候補 村田ドンパチ!1人で決めた

[ 2008年6月22日 06:00 ]

サヨナラホームランを放った村田は横浜ファンとタッチ

 【横浜5―4西武】横浜の男・村田の2発が敗色濃厚の試合をひっくり返した。8回に起死回生の17号3ランを中堅に叩き込んで同点に追いつくと、劇的なフィナーレは延長10回だ。グラマンの直球を振り抜くと鋭い弾道がバックスクリーン右へ突き刺さった。「今日は村田風が吹いていた。右翼席にせっかくたくさんのファンがいるから打てばいいことがあると思いました」。お立ち台の“村田節”がさえ渡った。

 ライバルの前で強烈なアピール弾だ。20日に北京五輪の最終候補が発表された。アジア予選のレギュラーだった村田も名を連ねたが、「三塁は村田と中島の争いになる」と星野監督は三塁が本職でない遊撃手の中島と競わせることを明言。「ライバルも増えるし刺激になった。中島と競っているのでそういう意識がどこかにあった」と危機感をパワーに変えた。
 日本代表への思いは人一倍強い。今季から従来の青色に加えて日の丸を意識した白と赤のマウスピースを発注。「(予選を)一緒に戦ったメンバーもケガで出られない人もいる。その分も頑張らないと」と言葉に力を込める。
 チームは交流戦初の連勝。大矢監督が「ナイスゲームを超えている。2本とも劇的な本塁打だった」と絶賛した主砲は「まずはチームを立て直さないと。3連勝が一度もないですから」。頼もしい4番が巻き返しを静かに宣言した。

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2008年6月22日のニュース