内海8回零封で巨人5割復帰

[ 2008年6月9日 06:00 ]

<巨人・西武>8回2死、三塁 谷の2ランで生還し内海とお馴染みのポーズを見せる3走・ラミレス

 【巨人4―0西武】左腕エースが6月反攻の原動力だ。巨人の内海哲也投手(26)が8日、12球団トップの82本塁打を放っている西武打線を8回3安打無失点に抑え、4勝目を挙げた。今季2度目の中4日を乗り越えての奮投に、打線もラミレスの決勝打、谷のダメ押し2ランでアシスト。チームは今季2度目の4連勝、5月28日以来の勝率5割に復帰した。

 お祭り騒ぎのベンチで、内海は誰よりも大きなガッツポーズを披露した。8回を投げ、散発3安打の無失点。三塁も踏ませない117球の熱投を終え、尾花投手総合コーチから降板指令が下った。その直後に打線が4得点。チームに今季2度目の4連勝、勝率5割に復帰する白星をもたらしたのは左腕の執念だった。
 今季2度目の中4日も関係ない。初回から飛ばした。「内角を攻めろ」という原監督の助言を実践し、3回まで打者9人から5三振の完全投球。6回2死一、二塁では一塁・小笠原の好捕もあり、G・G・佐藤を一ゴロに抑えた。前回3日のオリックス戦(京セラドーム)では併殺を狙っての二塁悪送球がきっかけで黒星を喫したが、7回無死一塁では犠打を試みたボカチカの打球を素早く二塁に送球して“汚名返上”の併殺を完成させた。
 ラミレス、谷と並んだお立ち台では「9回まで投げると考えず、初回から1人1人に集中しました」と笑顔。「(8回のベンチでは)チームが勝てばいいと思っていたけど、自分に勝ちがついてうれしい。フォームのバランスがよくて、腕も振れたから変化球も落ちました」と自画自賛した。
 5月23、24日の敵地2連戦は投手陣が計7本塁打を浴びて連敗。同じ相手とのホーム初戦に快勝した原監督は「守備も攻撃的だったし、今年、群を抜いて一番のピッチングだったと思う」と内海を手放しで褒めた。
 生後6カ月の長男・瑛太くんは最近、寝返りを覚えたという。それを聡子夫人と眺めて英気を養っている。試合後、黙々とグラウンドを走る内海の姿があった。家族、チームの大黒柱は、もう“次”の戦いに備えていた。

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2008年6月9日のニュース