中島、豪快に3ラン!西武完勝

[ 2008年6月9日 18:12 ]

4回、3ランを放ち、次打者ブラゼル(左)に迎えられる西武・中島

 【西9-3巨】西武は1―2の3回、ブラゼルの17号3ランで逆転。4回には中島が3ランするなど効果的にアーチを重ねた。援護を得た西口は5回3失点で3勝目。大沼も好救援。巨人は先発のグライシンガーが誤算で、連勝は4でストップした。

 西武の若武者がこだわる「右方向」への一発が勝負の行方を決めた。

 4―2の4回2死一、三塁。グライシンガーの直球を豪快に振り抜くと、鋭い打球にスタンドから悲鳴が上がった。右中間席に飛び込む13号3ラン。「うまくミートできました」と中島は笑顔を見せた。

 巨人ファンは中島の顔を見たくもないだろう。この日の2安打で、巨人戦4試合の成績は14打数8安打で8打点。本塁打は4本を数えた。リーグトップの25度目の複数安打を記録した不動の3番打者。渡辺監督は興奮気味に「ダメージの大きな本塁打だったね」と賛辞を惜しまなかった。

 右への打撃には、兵庫・伊丹北高時代から自信を持っている。練習場の左翼後方にプールやテニスコートがあったため、飛びすぎる中島の打球には他の部から苦情が相次いだ。結局、当時の監督に「危ないから右に打て」と言われ、3年間右に打ち続けたとの逸話がある。今でも好不調のバロメーターだ。

 本塁打は去年の12本を越え、打率はリーグトップを争う。はつらつと動き回る25歳の若者が、西武快進撃の中心選手だ。

 ≪ブラゼル、復活の3ラン≫頼れる4番が帰ってきた。5月は打率1割台と低迷した西武のブラゼルが、リーグトップの17号逆転3ランを含む4安打4打点と大当たり。「5月は最悪だったので、本当に気持ちいいね」と胸を張った。
 不調を脱した要因はたゆまぬ努力。コーチの助言を聞き入れ、試合前にはバランスと体の切れをつくるためにノックをする。渡辺監督は「打てない時期も一生懸命にやっていた。我慢したかいがあった」と自分のことのように喜んだ。

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2008年6月9日のニュース