渡辺 入れ替え戦でノーヒットノーラン

[ 2008年6月9日 06:00 ]

<駒大・中大>ノーヒットノーランを達成した中大1年生の渡辺(右)は、試合後に高橋監督と握手する

 【中大2―0駒大】1年生右腕が、東都野球入れ替え戦史上2人目の快挙を成し遂げた。東都大学野球リーグの1、2部入れ替え戦第2日は8日、中大の渡辺洋平投手が、敗れれば6季ぶりの1部昇格が断たれる一戦でノーヒットノーランを達成。2―0で1部6位の駒大に雪辱した。3回戦は9日に行われる。

 9回2死、代打・山本祐を得意のスライダーで空振り三振に仕留めると、渡辺が右拳を握り締めた。「人生初。9回はやってやると思いました」
 入れ替え戦では96年春の東洋大・倉以来2度目の大記録は、指揮官の助言から生まれた。巨人、東映で通算60勝。71年8月21日西鉄戦で完全試合も達成した高橋監督から合宿所の風呂で「完投するには球数を少なく。投手は制球だ」と諭された。MAX143キロ、全国的には無名の右腕だが、制球の大切さを叩き込まれ、初体験の今春2部リーグ5勝につなげた。
 「オレは完全試合だけどね。でもよく投げた。とにかく制球が良かった」。上機嫌の高橋監督は「ここまで来たら勝たなきゃバカだよ」とナインを見渡した。雌雄を決する3回戦。渡辺は「きょうも投げる」とフル回転を誓った。

 ◆渡辺 洋平(わたなべ・ようへい)1989年(平元)5月26日、東京都生まれの19歳。日大東北(福島)では2年秋からエース。3年夏は福島大会決勝で聖光学院に敗れた。家族は両親と姉。1メートル83、70キロ。右投げ右打ち。

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2008年6月9日のニュース