巨人3発3連勝で東京D700勝!

[ 2008年4月25日 06:00 ]

<巨・横>お立ち台で笑顔を見せる(左から)坂本、高橋尚、小笠原

 【巨人6-2横浜】巨人が記念すべき東京ドーム700勝目をド派手に飾った。初回に小笠原道大内野手(34)が先制3ラン。阿部、ラミレスにも1発が飛び出るアーチ攻勢で横浜を下した。1988年4月の初勝利から21年目の本拠地で通算700勝目。ゴールデンウイーク突入を前に、巨大戦力がその威力を発揮し始めた。

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 強烈な先制パンチに原監督はベンチで両手を上げた。武骨なオーラを漂わせてダイヤモンドを1周した小笠原とは対照的に、ベンチ前で出迎えた指揮官はおどけた表情で帽子を取ると、耳元で「お見事」。記念すべき東京ドームでの通算700勝目は、巧みなベンチワークがもたらした。
 「(小笠原の)状態は上がっていた。でも、あのボールを本塁打にできるのはガッツぐらい。監督としてでなく、野球人として尊敬に値する」。小笠原の一発を号砲として、投打がガッチリとかみ合って今季初の同一カード3連勝。原監督はすっかり冗舌だった。
 初回、いきなり無死一、二塁の得点機。原監督は小笠原にバントのサインを送った。プロ12年目。犠打0の男は初球のスライダーにバットを引いたが、判定はストライク。サインは変わらないまま、那須野がけん制の構えを見せた。ここで相手のバントシフト、さらに小笠原の打撃が復調気味であることも考慮した指揮官がサインを“強攻策”に変更。2球目、小笠原は低めの直球をすくい上げ、5号先制3ランが右翼席に突き刺さった。
 殊勲弾を放った小笠原だったが初球のストライクを見逃したこと、さらに2打席目以降は無安打とあって、お立ち台では「打ったは打ったけど、モヤっとしてます」と正直な心境を語り、スタンドの爆笑を誘った。「(初回は)サインが変わった?」との質問には「企業秘密です」と切り返して再び笑いが起こった。
 19日の広島戦(広島)の4回では同じ無死一、二塁でバントを失敗。結果は強攻策で二ゴロ併殺。試合は0―1で敗れたとあって、この日も「反省ばかりです」と素直に喜ばなかった。それでも本拠地700勝については「長い歴史の節目で勝利に貢献できて光栄」と笑顔。25日からの首位・阪神との3連戦(甲子園)に向け「気を緩めずにやっていきたい」と意気込んだ。
 原監督は東京ドーム1勝目を挙げた88年4月9日のヤクルト戦で満塁弾を放ち、02年8月10日の広島戦での500勝はベンチで指揮を執った。
 「700勝だったの?初めて聞いたよ。思い出深いね」。まだチームは借金2を抱えているが、この日ばかりは心地よい疲労感と不思議な縁を感じながら球場を後にした。

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2008年4月25日のニュース