ダル サヨナラ勝ち呼ぶ粘投!

[ 2008年4月25日 06:00 ]

<日・オ>サヨナラ勝ちにベンチに出てきたダルビッシュも笑顔で握手をかわす

 【日本ハム3―2オリックス】延長10回。日本ハム・小田の劇砲が飛び出したとき、ダルビッシュはアイシング中だった。21歳のエースは歓喜の輪には加われなかったが「小田さんだけじゃなくて賢介さんとかスレッジとか守りでも、みんなに助けてもらった」。自身の黒星を帳消しにするだけでなく、劇的な勝利を呼び込んだ仲間に感謝しきりだ。

 サヨナラを呼び込んだのは間違いなくダルビッシュの力投だった。今季初の中5日のマウンド。2回、昨季まで23打数3安打で9奪三振とカモにしていたカブレラに先制ソロを許した。今季初被弾は昨年9月12日のロッテ戦で里崎に3ランを浴びて以来、実に99イニングぶりに浴びた一発。スライダーのサインに首を振って投じた148キロの直球を「ちょっと甘かった…」と悔しがった。田中の同点ソロ直後の8回にも失点。敗色濃厚の中で「最後まであきらめたくなかった」と続投を志願。9回にも150キロをマークするなどエースの仕事をまっとう。梨田監督も「8回で代えようかと思ったが。投げたいという気持ちが同点にしてくれた」と9回2失点の力投を称えた。

 今回の中5日登板は5月の変則日程を乗り越えるためのテストも兼ねていた。次回、中6日で1日のロッテ戦(千葉マリン)に登板。その後は他投手の登板日を固定するため、どんな調整にも対応できるエースが中5日、中7日のジグザグパターンで登板する予定だ。

 これで登板6戦でチームは全勝。首位・西武の試合が中止で、奪首はお預けとなったが、ゲーム差なしまで肉薄した。

 「次はしっかりと恩返ししたいですね」。ダルビッシュはそう言って迎えの車に乗り込んだ。負けないエースがいる限り、日本ハムの道のりは明るい。

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2008年4月25日のニュース