松井秀 お得意さまから「完ぺき」3号!

[ 2008年4月17日 06:00 ]

2回、松井は3号先制弾

 【ヤンキース5-3レイズ】ヤンキースの松井秀喜外野手(33)が15日(日本時間16日)、レイズ戦で先制の3号ソロを含む2安打2打点と活躍し、チームを2連勝に導いた。今季3本塁打はすべてレ軍からで、6年間通算18本は球団別最多というお得意さま。風邪気味だった体調も上向き、チーム打撃3冠王に再び返り咲いた。好調ゴジラのバットが、本拠地に乗り込んでくる宿敵レッドソックスを迎え撃つ。

 力強い弾道が中堅右に設置された水槽に向かって伸びた。2回1死、ジャクソンの真ん中高め153キロを松井が打ち砕いた。敵軍レイズの球団名の由来になったエイ(デビルレイ)が泳ぐ球場名物の水槽手前に着弾する先制3号ソロ。「甘い球でしたけど完ぺきに打てました」。8試合ぶりのアーチは自画自賛の一打だった。

 さらに逆転された直後の4回は無死二、三塁で、バットを折られながらもしぶとい一ゴロで同点。二塁から三塁へ進塁した走者がその後、勝ち越しの決勝点を踏んだだけに「打撃としてはよくないけど、走者も進み、そこから点も入った」と納得の表情で振り返った。

 2安打2打点の活躍で、打率・314、3本塁打、8打点は再びチーム3冠王。カンザスシティー、ボストンと極寒の雨中で3試合守備に就いたことで風邪気味となり、のどを痛めた。薬に頼らずのどあめを愛用し、夜の外出を控えて節制。前日の昼には通い慣れたベトナム料理店でヘルシーな薬膳(ぜん)料理を選び、疲労回復の効能がある香草をたっぷり入れた。フロリダの暖かい気候も手伝い「もうだいぶ楽になったよ」と沈んでいた声にもようやく張りが戻った。

 これで今季3発はすべてレ軍から。6年間通算18発で、オリオールズの11発を引き離すお得意さまだ。この日が20連戦中の15試合目。レ軍のトロピカーナ・フィールドは手術明けの右ひざに負担がかかる人工芝だが、ジラルディ監督は「マツイを外したくないんだ。キャンプから誰よりいい振りをしている」と、この2連戦はDHで起用し、松井も期待に応えた。

 16日からは、1ゲーム差先を行く首位レッドソックスと今季2度目の対決。「2連戦だけど、多少ひと息つきながら頑張りたい。試合ではひと息つけないけどね」と試合後はチャーター機で夫人の待つニューヨークの自宅へ9日ぶりに戻った。前回敵地での3連戦は1勝2敗で負け越した。本拠地に乗り込んでくる昨年の世界一軍団返り討ちへ、準備は整った。

 <レイズ 岩村初の休養>内野手でただ1人、開幕から13試合連続先発だった岩村は休養のため初の欠場。「三塁をやっていた時とは疲れ具合が違う。この休養を生かしていかないと」。ジャッキー・ロビンソン・デーのこの日は他のナインとともに背番号42のユニホームを着用し、ベンチで応援に徹していた。

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2008年4月17日のニュース