ヒデキ“大車輪”ボストン討ち!

[ 2008年4月13日 06:00 ]

<レッドソックス・ヤンキース>ワンとタッチを交わす松井秀喜(右)

 【ヤンキース4―1レッドソックス】ヤンキースの松井秀喜外野手(33)が11日(日本時間12日)ボストンで、今季初の宿敵レッドソックスとの伝統の一戦で3打数2安打1得点と活躍し、チームを4―1快勝に導いた。2回に中前へチーム初安打を放つと、5回には四球で出塁して先制のホームイン。6回にも左中間フェンス直撃の二塁打を放った。右ひざ手術明けの不安を一掃する働きで打率、本塁打、打点の主要3部門で日本人メジャーリーガーのトップに立った。

【ヤンキーススタジャン
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 気温9度。降りしきる冷たい雨を松井の鋭い打球が切り裂いた。2回、初対決となった昨年のノーヒッター右腕バックホルツの低め148キロ直球を中前へ。5回の四球を挟んで、6回2死一塁ではカーブをとらえ、左翼にそびえる高さ11メートルの巨大壁グリーンモンスターにぶち当てた。
 「バックホルツとはある程度(タイミングが)合っていたというか、甘い球をしっかり打てた」
 今季初の伝統の一戦。快勝発進の中心に、6試合続けて5番を務めた松井がいた。今季3度目のマルチ安打で打率は・342に上昇。カブス・福留(・333)を抜き、日本人メジャーリーガーのトップに躍り出た。打点(6)、本塁打(2)と合わせれば3冠だ。開幕は8番・DH。手術明けの右ひざも不安視されていたが、ふたを開ければ実力でクリーンアップを奪取した。
 9日のロイヤルズ戦から3試合続けて雨の中で守備に就いた。寒さも加わり「気は使う。下が濡れていることを意識しながらになる」とひざの負担は増しているが「今のところ全く問題はない」と言い切る。遠征先のカンザスシティーでも試合後、ホテルで日本から駆け付けた専属トレーナーと深夜にトレーニングを行った。開幕から全試合フル出場はヤ軍では二塁手カノと2人だけだ。
 「きょうはチェンミンが素晴らしかった。それに尽きると思う」。1失点完投のエース王建民(ワン・チェンミン)との相性の良さも見せつけた。今季、王建民が投げた2試合ではともに勝利打点をマーク。この日も先制のホームを踏み、王建民の3連勝をアシストした。
 「ボストン戦は独特の雰囲気がある。それは変わらない」。アジアンパワーで宿敵に先勝。復活したゴジラの大暴れは続く。

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2008年4月13日のニュース