城島がトンネル抜けたら二塁打だった

[ 2008年4月13日 06:00 ]

 【マリナーズ8―5エンゼルス】マリナーズの城島が長いトンネルを抜けた。6―5の8回1死三塁。内角直球を叩いた打球は三塁線を破る二塁打。26打席ぶりの安打が貴重な適時打となり「ヒットを打つのはこんなに難しいんですかね。もう打てないんじゃないかと思いましたよ。三塁手のグラブが、あと1センチ長かったら大変なことでした」と笑った。

 開幕2戦目の最終打席で左前打を放ってから不振に陥り、地元紙から「極度のスランプ。自力で抜けるしかない」と叩かれた。この日も3打席目まで音無しで、連続無安打はダイエー時代の01年の23打席を更新する25打席まで伸びた。8回の安打も簡単にはいかなかった。1死二塁の場面で3球目は足元をかすめる暴投。テレビ映像では右足甲に当たっており、城島も一瞬痛がるそぶりを見せたが、二塁走者が三塁へ進んだこともあり「集中してたから分からなかった。審判がいうなら当たってないんでしょう」と死球を主張せず打席に戻った。7球目もフライを打ち上げたが、ギリギリでスタンドに入り命拾い。2度仕切り直して待望の一打が生まれた。
 試合前には気合を入れるために、一厘刈りで頭を丸めてから球場入り。気持ちを一新した城島に、ようやく“春”が訪れた。(浮田圭一郎通信員)

 ≪「全然オッケー」イチロー喜ぶ≫イチローは城島の26打席ぶりの安打を心から喜んだ。自らもオープン戦で26打席連続無安打を記録しただけに「記録保持者がここにいる。その記録を超えたら心配だったけど、超えてないから全然オッケー」と笑った。自身も7回に左翼へ二塁打を放ったが、チームは終盤に守りのミスが続出し「初歩的というか、あり得ないミス。プロとして恥ずかしい」と苦言を呈した。

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2008年4月13日のニュース