石井一開幕3連勝!西武は3連勝

[ 2008年4月5日 17:36 ]

3季ぶりのセーブを挙げた大沼(右)を迎える西武・渡辺監督

 【西4―2楽】西武が逆転で4連勝。0―1の3回に栗山の適時打で追いつき、4回に赤田の適時三塁打で勝ち越し、6回に2点を加えた。石井一は8回2失点で3連勝。大沼が3季ぶりのセーブを挙げた。楽天の田中は6回4失点で負け投手。

 西武の石井一が鬼気迫る顔に変わった。百戦錬磨の左腕がギアをトップに入れた合図だ。
 8回、四球と連打で2点差に詰め寄られた後の一死一、三塁のピンチ。大広、フェルナンデスに内角へ切れ味鋭いスライダーを投げ込み、連続空振り三振。グラブを左手でたたき、珍しく感情を表に出して喜びを表現した。

 8回2失点で開幕3連勝。チームは首位に並んだ。この上ない展開だが、試合後の石井一はなぜか顔をしかめている。「悔しい。きょうは完投しないといけない試合だったんで」

 3連投中の岡本真、グラマンを休ませるために完投を誓った登板だったのが理由だ。さらに「相手は田中君。いつも打ってくれる打線に借りを返したかった」と34歳は言う。若いころには率先して出てこなかったチームを第一とする言動。新天地では精神的支柱になっている。

 「投球がうまくなっている。うちの若い打者が手玉に取られたわ」と恩師・野村監督をうならせた。「野村監督にまた迷惑をかけてしまいました」と石井一。この屈託のない笑顔が、若いチームの欠かせない原動力になっている。

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2008年4月5日のニュース