サントリー中づるがMVP「賞に見合う選手に」代表入り狙う TL表彰式

[ 2017年1月15日 20:00 ]

MVPに輝き、高島チェアマン(右)から盾が贈られるサントリー・中づる
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 ラグビートップリーグの年間表彰式が15日、東京都内のホテルで行われ、リーグMVPには4季ぶり4度目の優勝を果たしたサントリーのWTB中づる隆彰(26)が初選出された。

 中づるはいずれも初受賞の最多トライ(17トライ)、ベストフィフティーンとともに個人3冠の快挙。表彰式会場に到着後、MVPの受賞を知ったという4年目のトライゲッターは「受賞はチームメートの小野さん(SO)かスミス(フランカー)だと思っていた。驚いた。1ミリも自分の受賞は想像していなかった」と目を丸くしてタイトル獲得の感想を語った。

 今季は開幕戦こそメンバー外だったものの、2度目の先発となった第4節のパナソニック戦でシーズン初トライをマーク。第8節の豊田自動織機戦では自身今季最多の4トライを量産するなど、15戦全勝と快進撃を続けたチームに欠かせぬ存在となった。「チームが空いたスペースを攻めるラグビーをする中で、(チャンスでボールを呼び込む)細かいコミュニケーションを取ることができた」とチームに感謝し、自身の成長も実感。それでも最後まで「身に余る光栄」と謙そんしきりだった。

 「これからは賞に見合う選手になるようにしたい」と話した中づるの当面の目標は、これまで経験のない日本代表入りと、スーパーラグビー(SR)の日本チーム、サンウルブズのスコッド入りだ。昨年もトップリーグのシーズン終了後、サンウルブズに追加招集された例があるだけにチャンスは目の前にある。2月18日には北九州スタジアムのこけら落としとしてサンウルブズ対トップリーグ選抜戦が予定されており、中づるはトップリーグ選抜の一員として出場するのが決定的。指揮を執るのは日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチと願ったり叶ったりの機会が待ち受けているだけに「(サントリー主将の)流とも、出場したら本気で勝ちに行こうと話している。サンウルブズ、日本代表入りも狙っていきたい」と包み隠さず意欲を語った。

 地元の福岡では玄海ジュニアラグビークラブで2学年下の福岡堅樹(パナソニック)とともにプレーし、早大時代は4年の時、1年生だった藤田慶和(パナソニック)と寮の同部屋で生活をともにした。2人とも日本代表として15年W杯や昨年のリオデジャネイロ五輪で活躍。同ポジションの先輩として「若いうちから(代表で)活躍しているので凄いと思っていた」と大いに刺激を受けてきたという中づる。MVPの肩書きを引っさげ、国際舞台へと活躍の場を広げる。

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