【砂村光信の目】サントリー 中核と両翼がかみ合った優勝

[ 2017年1月15日 07:30 ]

トップリーグ最終節   サントリー27―15神戸製鋼 ( 2017年1月14日    ノエスタ )

インタビューを受けるサントリー・沢木監督
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 今季のサントリーは沢木監督と流主将が新たに就任して好循環が生まれた。U―20日本代表を率いていた沢木監督は、選手から「練習から意図をきちんと説明してくれるので納得できるし分かりやすい」と好評だ。アタッキングラグビーの方針は変わらなくとも、やるべきことが明確になればプレーの精度はより増す。また、大卒2年目の流主将はレギュラー陣で最も若い。元々が大人のチームだけに、周囲が主将をサポートしてもり立てれば全員が同じ方向を向いてプレーできる。

 メンバーではブレークダウンで相手ボールを奪い、攻撃機会を増やすジョージ・スミスの3季ぶりの復帰はもちろん大きい。見逃せないのは、チームの軸となるフッカー青木とSO小野の2人が元気だったことだ。特に33歳の青木は選手層の厚いサントリーでも代えが利かない選手で、ケガせずに出続けた影響は少なくない。また、WTB中づると江見の成長も優勝の要因だ。中づるは昨季まで「速いけどすぐタッチへ押し出されてしまう」と評価されていなかったが、今季は対人プレーも強くなりレギュラーに定着した。外でトライを取るサントリーにとって、WTB陣の充実はやはり欠かせない。(元U―23日本代表監督)

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2017年1月15日のニュース