日本女子、最後に一矢 南條監督「しっかり検証し、次に」

[ 2013年9月2日 09:02 ]

柔道の世界選手権女子団体決勝戦でブラジルに3―2と競り勝ち、観客の声援に応える選手たち

 柔道の世界選手権は1日、リオデジャネイロで団体戦を行い、個人戦7階級で優勝のなかった日本女子が4試合を勝ち抜き、金メダルを獲得して閉幕した。78キロ超級の田知本愛(24)=ALSOK=、52キロ級の橋本優貴(24)=コマツ=ら個人銅メダリストを中心に闘い、決勝は地元ブラジルに3―2と競り勝った。個人の金メダルなしは22年ぶりの不振で、暴力指導問題の影響をうかがわせたが、最後に一矢を報いた。日本男子は3位決定戦で韓国を下し、銅メダルだった。

 ▼斉藤仁・全日本柔道連盟強化委員長の話 女子は個人でなかなか自分の柔道をやらせてもらえなかったが、最後の最後に金メダル。次につなげていきたい。今大会最大の収穫は男子の大野。体幹がしっかりし、軸がぶれなかった。

 ▼南條充寿・日本女子監督の話 このまま手ぶらで帰るのではなく、一番光るものを持って帰ろうと選手に言った。ただ団体と個人は別物。なぜ個人がこの結果にならなかったのかをしっかり検証し、次に進んでいきたい。

 ▼田知本愛の話 団体戦は絶対に勝ちたかった。最後に金メダルを取れて良かった。決勝は妹(遥)が失点したので、自分が取り返さないといけないと思った。

 ▼橋本優貴の話 意地の金メダル。個人戦で思うような結果を出せなかったが、粘って取れてうれしい。自分がチームの流れをつくれて良かった。これでちょっとだけ気持ちが晴れた。

 ▼井上康生・日本男子監督の話 4人という状態でよく頑張ってくれた。選手たちを誇りに思う。今後はぎりぎりの勝負でも確実に勝てる選手をつくりたい。日本柔道界のレベルを上げることが必要。帰ったらやることはたくさんある。

 ▼大野将平の話 優勝できなかったのは悔しいが、(1人少ない)4人のハンディがありながらチームは全力で闘った。(個人と団体で)10試合オール一本勝ちで達成感はすごくある。でも自分はこれからが勝負だ。

 ▼七戸龍の話 4人しかいないマイナス面を見るよりも、みんなで力を出して勝っていこうと言っていた。自分は大将という重大な場所に置いていただいた。団体戦は個人とは違った面白みがある。(共同)

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