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こだわり旬の旅

【秋田】30年ぶり復活 あきた舞妓・芸者の華麗な舞に酔いしれる…郷土料理&地酒と夢のひととき

[ 2024年2月4日 15:59 ]

秋田梅若会による民謡に乗って踊るおとはさん(右)といろ羽さん。“夢舞台”のようだ
Photo By スポニチ

 秋田市に“舞妓・芸者文化”があると思わなかった。夜、知人に誘われて行った、JR秋田駅から徒歩3分の郷土料理店「秋田長屋酒場」。なまはげに会える店として人気で、壁面に2つの巨大ななまはげの顔が掲げられ、入り口には2体のなまはげ像、そして背丈の半分ほどしかない扉をくぐって入る心憎いアプローチだが、それ以上に心をつかまれたのが、酒席で繰り広げられた芸者と舞妓の演舞だ。

 聞けば、平成の初めに後継者不足やお座敷の減少などで看板を下ろした秋田川反(かわばた)芸妓連が、18年に約30年ぶりに復活。“会える秋田美人”として5人の芸者・舞妓が、舞妓劇場での舞踊公演や街歩き、お座敷出向など、観光促進のさまざまなプランを行っているという。

 この夜の演舞もその一つ。2年前に舞妓から一本立ちしたという芸者のおとはさんと、前職が航空自衛官という異色の経歴の舞妓のいろ羽さんは、約1時間にわたり華麗な舞を披露。「お客様に秋田の魅力を伝えられるよう頑張りたい」と声をそろえた。

 そんな2人の姿を見ながら、いぶりがっこやきりたんぽ、はたはたの塩焼きなどの郷土料理に舌鼓を打ち、秋田のほとんどの銘柄を置くという日本酒の杯を重ねるひとときは、まさに夢見心地。そこに今度は秋田梅若会による民謡ショーが始まり、おとはさんらとコラボ。演舞と民謡の共演はまた格別で、それが終わると、いよいよなまはげの登場だ。御幣を手に「悪い子はいねが~、怠け者はいねが~」と、大晦日の夜の迫力を思わせる迫力で大声を上げて各座席を回り、記念撮影にも応じるサービスぶり。1カ所で秋田の文化が楽しめるなんて、夜の観光も捨てたものではない。

 ▽メモ 民謡ショーとなまはげは無料だが、舞妓・芸者は5万円(1時間)。問い合わせは秋田長屋酒場=(電)018(837)0505、秋田川反芸妓を応援する会=(電)同(827)3241。

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