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こだわり旬の旅

【埼玉・秩父】冬だからこその絶景!自然が作った芸術「三大氷柱」 ライトアップでさらに美しく…

[ 2022年1月30日 15:00 ]

まさに氷の芸術品!迫力の三十槌の氷柱
Photo By スポニチ

 北国では家の軒先に氷柱が垂れ下がるシーズンだが、埼玉県に氷柱がつくる絶景スポットがある。秩父市の「三十槌の氷柱(みそつちのつらら)」「あしがくぼの氷柱(ひょうちゅう)」「尾ノ内氷柱(同)」の“秩父三大氷柱”だ。三十槌以外は人工だが、クリスタルのような氷が織りなす光景はまさに幻想の世界。“氷のオブジェ”を求めて氷柱巡りとしゃれ込んだ。

 昼は雪が溶けるくらい暖かく、夜は氷点下になるほど寒くなるような寒暖差がある地域にできやすいという氷柱。山あいに広がる秩父地方はその条件にピッタリの季候で、最初に訪ねた「三十槌の氷柱」(秩父市)は、そんな大自然が作りだした氷の芸術品だ。

 秩父鉄道三峰口駅からバスで約20分。三十槌停留所から5分ほど歩いて坂道や階段を下りていくと、その全ぼうが目に飛び込んできた。オートキャンプ場真下の荒川を挟んだ岸壁には、岸肌から染み出す石清水が作り出した高さ約8メートル、幅約30メートルにわたって氷柱が垂れ下がり、陽光に映えてキラキラ輝いている。

 川沿いに進むと氷柱はさらに巨大に。こちらは人工というが、高さ約25メートル、幅約55メートルにも及び迫力満点。「今シーズンは冷え込みが厳しいため氷柱が太く、ここ最近では最高のでき」とは秩父観光協会大滝支部の担当者。自然、人工とも1本2メートル近い氷柱が無数に、そして何段にも重なっており、まるで氷の神殿のようだ。

 同じ人工でも躍動感があるのが、西武秩父線芦ヶ久保駅から徒歩10分ほどで行ける「あしがくぼの氷柱」(秩父郡横瀬町)。三大氷柱の中で最もアクセスしやすいにもかかわらず、氷柱が山の斜面全体を高さ約30メートル、360度(約200メートル)わたって覆っており圧巻。人工とは思えないほどだ。すぐ隣を西武秩父線が走っていて、電車と氷柱のコラボも見どころになっている。

 三大氷柱の中で最も山奥の尾ノ内渓谷にあるのが「尾ノ内氷柱」(同小鹿野町)だ。規模も高さ約60メートル、幅約250メートルと最大。日本百名山に数えられる両神山(りょうかみさん、標高1723メートル)を源流とした尾ノ内沢から約500メートルもパイプを引き、地元民の手によって作られた氷柱だ。

 見どころは吊り橋から見る氷柱。そばまで寄ることができる上、小さいが滝も近くに流れ落ちており、秘境感たっぷり。ここだけは公共機関ではなかなかアクセスしづらいため車で向かったが(関越道花園ICから約1時間)、幻想的かつ神秘的なムードに時間の経つのも忘れるほど。ドライブの疲れも吹き飛んだ。

 ▽行かれる方へ 氷柱が見られるのは、三十槌、あしがくぼとも2月23日まで、尾ノ内が27日まで。それぞれライトアップを実施、環境整備協力金として200~400円。三大氷柱を巡るバスツアーも運行。問い合わせは秩父観光協会大滝支部=(電)0494(55)0707、横瀬町ブコーさん観光案内所=(電)同(25)0450、尾内渓谷氷柱実行委員会=(電)同(75)1381。

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