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ネットで話題のGK プロテニス選手のショットはじく瞬発力

[ 2014年6月16日 09:22 ]

<ウルグアイ・コスタリカ>再三の好セーブを見せるナバス(AP)

W杯1次リーグD組 コスタリカ3―1ウルグアイ

(6月14日 フォルタレザ)
 開幕前、ネット上で話題になった動画がある。ツアー2勝の男子プロテニス選手パブロ・アンドゥハルがラケットで打った球を、コスタリカ代表GKナバスが受け止める企画の映像だ。20メートルの距離から放たれた最速160キロの小さなボールをはじくシーンの連続には、鋭い反応への驚きとともに「このGKから3点取った日本って強くね?」とのコメントがついた。

 日本との親善試合(2日)で3点を奪われたナバスは「良い教訓になった。僕たちには自信と信頼がもっと必要だった」と臨んだウルグアイ戦で、番狂わせの立役者の一人となった。蹴る方向を読みながら決められたPK以外は完璧なプレー。前半44分には、DFに当たってコースが変わったフォルランのシュートを、下がりながら右手でゴール上へかき出して、追加点を防いだ。ウルグアイには10年W杯南アフリカ大会出場を懸けた大陸間プレーオフで2戦合計1―2と敗れており、因縁の相手。「リベンジの機会じゃない。W杯で良いスタートを切りたいんだ」と言いながらも、闘志をかき立てていた。

 今季は所属するレバンテでリーガ・エスパニョーラ1位のセーブ率78%をマーク。3月の月間MVPに選ばれ、5月には優勝へ突っ走っていた9連勝中のAマドリードを完封した。「毎週、世界トップレベルを相手にしてるからビッグネームにビビらなくなった」。中堅チームで鍛えられ、W杯北中米カリブ海予選は最少の7失点。「02年日韓大会の時に友達の家に集まり、夜中に起きてテレビで見た」というW杯への出場を決め、初陣で白星も手にした。20日の第2戦は憧れのGKブッフォンがいるイタリアと対戦。ACミランなどが興味を示している守護神は、試合後のユニホーム交換を楽しみにしている。

 ◆ケイラー・ナバス・ガンボア 1986年12月15日、コスタリカ・サンイシドロ生まれの27歳。18歳だった05年に同国強豪サプリサのユースからトップチームへ昇格。10年にアルバセテ(当時スペイン2部)へ移籍。レバンテへのレンタル移籍を経て、12年に同クラブへ正式移籍。コスタリカ代表には06年に初招集され、09年の北中米カリブ海選手権で4強入りしてベストGKに選ばれた。代表通算54試合62失点。1メートル84、78キロ。

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2014年6月16日のニュース