藤井正弘の血統トピック

「母の父シルヴァーホーク」ダール要チェック

[ 2016年1月13日 05:30 ]

 11日のフェアリーSは3連単7万9270円という波乱の決着。3歳牝馬Gレース開幕戦の難度の高さは今年も健在だった。

 鮮やかな逃げ切り勝ちを収めたビービーバーレルはパイロ産駒。この父はプルピット~エーピーインディ~シアトルスルーとさかのぼる正統派北米血統の後継者らしく、ダートグレードの北海道スプリントC勝ちのシゲルカガを筆頭に、シャークファング(桜花賞・浦和)、ブラックヘブン(ハイセイコー記念)など、地方のダートで重賞級を連発している。

 鎌倉記念を含む6戦全勝で2歳戦を終えた川崎の大物ポッドガイ、浦和転入初戦のニューイヤーC2着で地力を示したタービランスもしかり。次代を担うダートサイヤーとして衆目一致の存在だったわけだが、芝のGレースでは過去2世代、賞金を獲得した産駒はこれまで1頭もいなかった。ビービーバーレルは、3世代目にして現れた“変異種”といえるのかもしれない。

 ちなみに、ビービーバーレルの母の父シルヴァーホークはグラスワンダーの父。5日の中山金杯を制したヤマカツエースは、母の父がグラスワンダーで、昨年末の有馬記念優勝馬はグラスワンダー後継のスクリーンヒーロー産駒ゴールドアクターだった。つまり、中山競馬場で行われた重賞は、年をまたいでシルヴァーホーク血脈を持つ馬が3連勝中ということになる。今週の京成杯にも、「母の父シルヴァーホーク」のメートルダールが出走予定。これは要チェックだろう。 (サラブレッド血統センター)

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