藤井正弘の血統トピック

15世代連続重賞V 偉大な父キセキ

[ 2013年2月6日 06:00 ]

 3日のきさらぎ賞を制したタマモベストプレイは、父のフジキセキにとって3歳世代初のグレードウイナー。これで種牡馬フジキセキは、96年生まれの初年度産駒(トウショウアンドレ=中日新聞杯)から15世代連続で重賞勝ち馬を送り出したことになる。 

 連続世代重賞勝ちの日本記録(障害、ダートグレードを含む)はノーザンテーストの20世代連続。シャトル供用との合算で生涯交配頭数を3301頭まで伸ばした10年を最後に種牡馬生活からセミリタイアしているフジキセキには、新記録樹立のチャンスはない。ただし、自己記録はあと1世代、デビューを待つ現2歳の16世代まで伸びる可能性がある。 

 ちなみに、フジキセキの父でもあるサンデーサイレンスは12世代連続で打ち止め。連続年度記録の方でノーザンテーストに肩を並べたブライアンズタイムも3世代目にブランクがあり、結局、94年生まれから05年生まれまでの12世代で途切れている。他では中央競馬草創期の大種牡馬トサミドリが12世代(現G1の東京大賞典を含む)で、これに続くのがトウショウボーイの11世代だった。 

 記録継続中の種牡馬ではダンスインザダークの10世代連続が最高だが、現5歳が重賞未勝利で記録ストップの公算大。この先、フジキセキの「15世代」に迫るとすれば恐らく、足踏みが続く「3世代連続」クリアに向けて、今週も3歳重賞に有力馬を送り込むディープインパクトだけだろう。(サラブレッド血統センター)

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