藤井正弘の血統トピック

芝砂「G1級二刀流」ストローハット

[ 2012年7月11日 06:00 ]

 11日に大井競馬場で行われるジャパンダートダービーはその名の通り、3歳世代限定のダート戦では国内最高額の1着賞金(4500万円)を争うダートのダービー。そろそろJRA主催のG1のようにレーティングを公開するべきと思うのだが、ともあれ、日本グレード格付け委員会の内部資料としては存在すると思われるプレレーティング的にも恐らく最上級の豪華メンバーが集結した。

 主役を務めるのは前走のユニコーンSを完勝したストローハット。兵庫チャンピオンシップ勝ちのオースミイチバンに0秒3差をつけた同レースのパフォーマンスには、JRAの重賞レーティングで107ポンドが与えられている。推定レーティング最上位だが、キャリアを考慮すると、潜在能力はさらに1ランク上という可能性が大きい。 

 JRA通算勝利数でヒンドスタンを抜き、歴代6位(7月8日現在1262勝)に浮上したばかりの父フジキセキだが、その産駒は7年前の優勝馬カネヒキリや昨年のJBCレディスクラシックを制したミラクルレジェンドなど、大井のナイター競馬でも存在感を示している。環境適応能力の高い血統でもあるのだろう。 

 ストローハットは母のウォートルベリーが04年のエリザベス女王杯にも出走(15着)したフランスの重賞ウイナーで、現実に自身も芝コースで世代最強クラスと接戦実績がある。血統的には久々に現れた「二刀流」のG1候補生。まずはダート部門で頂点奪取だ。(サラブレッド血統センター)

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