藤井正弘の血統トピック

達成近いキンカメ大記録

[ 2012年2月1日 06:00 ]

 先週土曜のシルクロードSは圧倒的人気のロードカナロアが直線一気の末脚で重賞V2を飾った。2着馬との2馬身半差も電撃戦では大勝に近く、完全な無双状態に突入した感じ。現時点で高松宮記念の最有力候補と言っていいだろう。
 ロードカナロアにはキングカメハメハ産駒のJRA平地重賞4連勝も懸かっていた。距離体系が細分化された現代の日本競馬では、4戦続けて重賞に産駒を出走させるだけでも至難の技。先週の当コラムで取り上げた「同じ日に芝とダートで重賞制覇」とは違って、さすがにこちらは先例がないだろうとは思いつつ、週末の予想コラムで史上初うんぬんは差し控えておいた。
 調査の結果は、またしても…と言うべきだろう。グレード制導入の1984年以降、種牡馬単位の「JRA平地重賞4連勝」はサンデーサイレンスによって03年、04年、06年の3回記録されていた。ちなみに03年の福島記念(メイショウドメニカ)→エリザベス女王杯(アドマイヤグルーヴ)→東京スポーツ杯2歳S(アドマイヤビッグ)→マイルCS(デュランダル)という4連勝は翌週土曜のJCダートで途切れたのだが、その15分後の京阪杯をチアズブライトリーで制していたのだから惜しまれる。連続記録とは意識した途端に途切れるものでもある。キングカメハメハの場合も京都牝馬S(ショウリュウムーン=0秒2差2着)でストップしたが、続く根岸Sのタイセイレジェンドも0秒2差4着だった。うまく転がれば近い将来、大幅な記録更新のチャンスが巡ってくるはずだ。(サラブレッド血統センター)

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